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母乳の味は何で変わる?〜神戸の情報発信サイト「月とみのり」〜

働く女性の皆さん、ママの皆さんこんにちは。神戸を拠点に2008年から産院のキッチンで働くチームとして活動をされている「みらいたべる」さん。その中で、産み育てるための食事「産育食」を広く伝えるために「月とみのり」というサイトを運営されています。素敵な記事の中から今回は「Vol.12 食べ物で母乳の味が変わるって、ホント?」をご紹介していきます。

おっぱいの匂いや味が、日々微妙に変化していること、そして赤ちゃんの嗅覚や味覚がその変化を敏感に感じ取っていること、ご存じでしたか?おっぱいは赤ちゃんにとって、味や匂いの記憶を豊かに増やす大切なレッスンなんです。

1.母乳には何が含まれているの?

Q:母乳の味というと、ほんのり甘いとしかわからないのですが、どんなものが含まれているんですか

A.母乳が甘く感じるのは乳糖が多く含まれているからですね。この他に、母乳には脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルといった成分がバランスよく含まれています。どれも赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素ばかりですよ。

2.毎日同じ母乳で飽きないの?

Q。赤ちゃんは毎日母乳ばかりで飽きないのかな、と思うときがあります。母乳の味はいつも同じなんですか?

A.母乳の成分はいろいろなことで変化することがわかっています。ですから、母乳の味も変わりますよ。たとえば、出産直後に分泌する初乳」と呼ばれるものと、分泌が安定してきた頃の「成乳」と呼ばれるものでは成分が変わります。

初乳はタンパク質の濃度が高くて色も黄色っぽく、成乳になるとさらっとした白濁色で初乳よりも脂質・糖質の濃度が高くなります。また、一回の授乳中でも出始めの方と後の方では成分が変わります。出始めの方は乳糖や水溶性のビタミンが多く、だんだんと脂質や脂溶性のビタミンの濃度が高くなっていきます。

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3.おかあさんの食べ物によって母乳の味は変わるのか?

Q.おかあさんの食べ物によっても変わりますか?

A.母乳はおかあさんの血液をもとにしてつくられます。したがって、おかあさんの食べた物によって母乳の成分も変わります。でも、よほど偏った食事でない限り一定の範囲内での変動になります。食べ物以外でも、おかあさんの栄養状態健康状態年齢出産回数季節搾乳量搾乳時刻搾乳方法などいろいろなことで変化することがわかっています。

4.食べ物によって変化しやすい成分はあるの?

Q.母乳ってそんなにいろんなものの影響を受けているんですね。食べ物によって変化しやすい成分はどんなものがありますか?

A.母乳の成分のうち、食事の影響を受けやすいのは脂質の種類の割合です。脂質全体の量は変わりにくいのですが、たとえば、必須脂肪酸の少ない食事をしていると、母乳中の必須脂肪酸の割合が減り他の脂肪酸の割合が増えます。必須脂肪酸はDHAやEPAなどが含まれ、神経や血管の発達に重要な脂肪酸なのです。

それから、ビタミンも比較的食べ物の影響を受けやすい栄養素です。これに対して、ミネラルや糖質、タンパク質は食事の影響を受けにくいとされています。

いかがでしたか?
私も、「赤ちゃんは毎日母乳ばっかりで、可哀想だな〜せめて日替わり定食くらい変わればいいのに」と思ったこともありましたが、結構日々変わっているものなのですね。だからこそ、お母さんが口にする食べ物や、健康状態については、しっかりと意識していきたいものです。

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→月とみのり「Vol.12 食べ物で母乳の味が変わるって、ホント?」