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福澤諭吉心訓から考える、女性が仕事をする意味や目的について。

働く女性の皆さんこんにちは。今日は、「福澤諭吉心訓」をご紹介します。福沢諭吉は、1万円札に描かれている人物で、明治維新に貢献し、慶応義塾大学の創始者として有名です。そんな福沢諭吉の教えは、現代を生きる働く女性にも役立つ内容が多いです。

1.「福澤諭吉心訓」は偽作!?

福澤諭吉心訓は、福澤諭吉作といわれている7カ条の教えで、世の中によく知られていますが、残念ながら偽作とされています。慶応義塾大学も公式に否定しています。慶応義塾に関係の深い、諭吉研究家・評論家富田正文は自らが編集した『福澤諭吉全集第二十巻』で次のように述べています。
“福澤諭吉心訓七則は偽物である  三、四年前からときどき「福澤諭吉心訓七則」というものに就いて、あれは全集のどこに出ているかと尋ねられることがある。初めは何のことかわからなかったが、まもなくその印刷物を見せられた。「一、世の中で一番楽しく立派な…。」…書いてある七條はいずれも立派な訓えで誠に恥ずかしからぬ文言であるが、文体は明らかに現代文で、福澤の明治時代の文章とはハッキリ違っている。もちろん、福澤の書いたものではないし、福澤の文章から拾い出したという形跡も見富たらない。”
なお、作者、作成年月日とも不明です。
(*大分県立図書館 豊の国情報ライブラリーより引用)

2.作者不明の「福沢諭吉心訓」の内容とは?


偽作ではありますが、大変良い内容なので、色々な場面で紹介されているこの「福沢諭吉心訓」。早速内容を見てみましょう。

一.世の中で一番楽しく立派なことは一生涯を貫く仕事を持つと云う事です
一.世の中で一番みじめな事は人間として教養のない事です
一.世の中で一番さびしい事はする仕事のない事です
一.世の中で一番みにくい事は他人の生活をうらやむ事です
一.世の中で一番尊い事は人の為に奉仕して決して恩にきせない事です
一.世の中で一番美しいことはすべてのものに愛情をもつ事です
一.世の中で一番悲しい事はうそをつく事です

次のページ >>>一番楽しいことと、一番みじめなこと。

3.世の中で一番楽しく立派なことは一生涯を貫く仕事を持つと云う事

確かに、一生を貫く仕事があることは、とても楽しく有意義なこと。自分が一生をかけて力を注げるものを持つことは、そのまま生きがいに繋がりますよね。

ただ、一生を貫く仕事には、簡単に出会えるものでもないと思います。20代で見つかる人もいれば、40代で見つかる人もいるでしょう。

また、キャリアを重ねていく過程でその仕事と出逢う人もいれば、「こうなりたい」と目標設定をして掴みとる人もいるでしょう。

働き方に正解はなく、人の人生は百人いれば百様ですが、大事なことはチャレンジし続ける姿勢ではないかと思います。

何歳になっても、素直に、新しいことにチャレンジし続けていく中で、自分が大切にしたい仕事や役割に出逢うことができるのでしょうね。

4.世の中で一番みじめな事は人間として教養のない事

そもそも、教養ってなんでしょう?


教養とは、個人が社会とかかわり、経験を積み、体系的な知識や知恵を獲得する過程で身に付ける、ものの見方、考え方、価値観の総体ということができる。 教養は、人類の歴史の中で、それぞれの文化的な背景を色濃く反映させながら積み重ねられ、後世へと伝えられてきた。 人には、その成長段階ごとに身に付けなければならない教養がある。
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深い…。決して勉強ができるとか、頭が良いとか、育ちが良いということではなくて、経験をする中で身につける価値観や考えの軸のことなのですね。

様々な経験を乗り越えて今、イキイキと働いておられる女性は、人格や人間力があり、とても素敵です。それは、若い頃には得ることができない、人間の深みでもあると思います。

女性にとって歳を重ねるというのは、あまり喜ばしくないことではありますが(笑)、歳を重ねる中で教養が身につき、更に素敵な女性になっていけるのだと思うと、歳を取ることも少し楽しみになりますね!