「私の主人は畳職人です。」
そういうと、たいていの方は驚かれます(笑)確かにあまりメジャーな職業ではないですよね、、、
そんな職業の人を夫に持つ働く女性の実態って・・・・
サラッと読んで頂ければ幸いです^^
1.何もしなくても細マッチョ
畳は床(とこ)と呼ばれる土台にい草で作られた表(おもて)と縁(へり)を縫いつけて作られます。
床は素材にもよりますが、だいたい1枚15kg~50kg。
これをほぼ毎日持ち運びます。
仕事をするだけで筋トレです(笑)
また、最近の畳は全て機械(大きなミシンのようなものです)で作られるものも多くなりましたが、
うちの店では昔ながらの手仕事も行います。
ボタンひとつで縫える機械と手仕事では、運動量の差は歴然です。
利き手である主人の右手右腕はいまだに成長しています(笑)
家に細マッチョがいて良いことは、力仕事を全部かませられるのはもちろんのこと、
自分の体型にも気が向きます。
今のところ結婚太り・中年太りの要素が微塵も感じられない主人がいると、「あ、、、私、今、やばいかも!!??」と(笑)
自分の体型を律するにはとてもいいライバルです!
2.一人で2人前は当たり前
そんな肉体労働を日々行う主人なので、食べる量は同じ年代の男性より多いと思います。
お昼間は食べ過ぎると体が動かなくなるというので、少なめなので、
夜ごはんはガツンと!!
パスタの時は主人だけで200g湯がきます。
おかずを作る時は、お肉だけで500gは使います。
お味噌汁はいつも800ml作ります。
作ったおかずが残ることはほとんどありません(笑)
カレーやおでんといった何日間かリメイクしながら食べる料理の時でさえ、
残るのはごくわずか、、、
夜に出かけることも年間数えるほどなので、大量の晩ご飯がほぼ毎日です(笑)
たまに主人が夜出かける時との晩ご飯のギャップは、そうとうなものです!
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3.意外と繊細です
ここまでの記事で、「畳屋さんって豪快だな~」と思っている方がほとんどだと思います。
しかし、その仕事はとても繊細なんですよ!
部屋には一部屋一部屋、微妙なゆがみがあります。
また、畳はよく踏まれる場所(部屋の入口など)は厚みも他の場所と若干違います。
それは素人目には分からないほどのわずかな差です。
畳はその、数ミリ単位の差を補正したり、寸法を変えたりして作られます。
例えば、1ミリ小さい寸法にしてしまったとします。
6帖の部屋、全ての畳が1ミリ小さかったら、どこかに6ミリの隙間ができることになります。
6ミリを定規で見てみてください。素人が見ても、「隙間があいてる!」と感じるはずです。
大きな畳には小さな仕事が沢山つまっているのです。
普段このような仕事をしているおかげでしょうか、
例えば、家事をお願いしても、いつもきちっとしてくれます(笑)
正直、私の方がかなり雑です・・・。
また、意外なところでいうと、縫物も私より断然上手です!
畳の縁には、その模様を隣り合う畳どうし合わせないといけない物もあります。
その作業はまさにお裁縫そのもの!
ボタンが外れた時は、針に糸を通して(指が太いので縫い針に糸が通せないんです)渡すと、
とても綺麗に仕上げてくれます!
4.職人ワールドはとても新鮮!
主人は2年前に独立しました。
なので、生活のほとんどが畳で埋め尽くされています(笑)
テレビを見ても和室が映ればまず畳!
「なんでこんな敷き方してるんやろ?」
「あ!紋が合ってない・・・」
「この和室めっちゃきれい!!」
飲食店で和室に通されても、まず畳!
「やっぱり居酒屋はナイロンやね」
「この表はあまり良くない」
「お!表替えしたてやね!」
おかげで、私もだいぶ詳しくなりました(笑)
ただ、その会話は普段モノづくりとは全く関係ない仕事をしている私にとっては
とても新鮮で、おもしろいものです。
パソコンさえあればほとんどの仕事ができ、
もっと効率よくなるワザやアプリないかな~と日々思いを巡らせている私とは違い、
畳職人はアナログで、手をかける仕事です。
良いものを作るために妥協をしないその仕事を間近でみていると、
ふだんの自分の仕事を改めて考えさせられます。
畳職人を夫に持つと、ご飯をたっぷり作らないといけなかったり、
かなりマニアックな会話をされたり、
若干社交的でない(職人っぽい)こともありますが、
自分と違う世界を見せてくれてとてもワクワクします!