株式会社ナチュラルリンクが運営する「Link Room~女性活躍推進勉強会~@大阪」の開催レポートです。
女性活躍に取組む企業から社長や担当者、女性社員さんをゲストとしてお招きし、リアルな舞台裏をお話頂く事例共有の場となっています。
11月18日(水)の開催テーマは
「女性が活躍する物流会社の、一歩先行くマネジメントの秘訣とは」
ゲストは株式会社PALより辻社長と人材開発部の北窓さんでした。
一般的に男性社会の物流業界で、女性が多く活躍するPALさん。どのようにそのような社風を作られたのか、また、実際働く女性の声をお二人には沢山お話しいただきました。
1.管理職が知っておきたい、これからの部下育成の考え方とは?
PALさんでは成果は男性も女性も関係ない、フラットに評価するという社風が浸透しています。
しかし、その根底には
「女性のみに起こるであろう出来事(出産・子育て)には寛容であるべき」という価値観があり、
辻社長もこの価値観なくして男女平等な評価はできないとおっしゃっていました。
しかし、その考えはすぐに浸透したわけではなく、地道に経営陣が言い続けた結果だとも。
想いを伝えるには言い続けることしかないとおっしゃっていました。
また、実際に子育てをしながら働く北窓さんも
役員・経営陣に皆子どもがいるので、やむを得ない事情は配慮してもらっている。
だからこそ、成果を出してちゃんと返そう!と思える。
と。
中でも辻社長の
「子どもを産み・育てるという当たり前のことができない会社はおかしいと思っています。」
との言葉が印象的でした。
2.現場の管理職に、考え方を浸透させたその方法とは
一番は経営陣が常に発信し続けること。
それと同時にPALさんではどんな環境でも仕事ができるよう環境整備に力を入れられたとのこと。
ペーパーレスはもちろんのこと、誰がいつ休んでもいいよう
クラウドで情報の共有もできるよう完備。
関西でいち早くiPhoneを全社導入もされたそうです。
だた、初期は使う社員はごくわずかだったそうです・・・
それでも啓蒙し続けること5年。
男女関係なく評価すること、
どこにいても働ける環境があることは
PALさんにとってなくて、ならないモノになりました。
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3.前例がないなら作ればいい!PALでの働き方とツール活用
実はお話ししてくださった北窓さんは今年の3月までご主人の仕事の関係でパナマにいらっしゃいました。
さすがに、パナマ行きが決まった時には、会社を辞めなければいけないかも・・・
と思われたそうです。
そこで、辻社長に相談したところ、(当時は社長秘書をされていたそうです)
「行ってきなよ!辞めなくてもパナマでも仕事できるんじゃない!?」
と・・・(笑)
環境整備に力をいれていたので、不可能じゃないと思えたことから、
パナマでも遠隔勤務にGOが出たそうです。
そんなITもバリバリ活用されてるPALさんですが、
人間関係を築くことや想いを伝える時など、
人として会って大事な部分はリアルに時間を取るとのこと。
ルールとして明確に決めているわけではないけど、
そこは人として当たり前のことをやっているだけです。
と辻社長は話されていました。
4.仕事に意欲的な女性がPALに集まるのはなぜか?
PALさん採用活動で辻社長が登場するのは最終だけだそうです。
社長は話すのがうまいうえに、自社のことを誇大に良く伝えてしかもそう思わせてしまう。
結果、入社後にギャップが大きく退職に繋がってしまうんです。
と。
最終面接ではできること・できないこと、ありのままを伝え、
「今までの面接でお話ししてきたことと、何か違いがありましたか?」
とだけ聞くそうです。
この場面で違いますと言われることはほぼないとのことでした。
現場に裁量が多く与えられる職場なので、採用でもそのことをお伝えし、
結果そのような働き方が合う方しかこないとのこと。
男性・女性関わらず、休みのは休みとしてはしっかり取りたい
という方は入社してきませんね、、、(笑)
と採用にも携わられてた北窓さんはおっしゃっていました。
個人の状況には寛容に対応しながら、評価では男女関係なくフェアに。
どの企業でもそうしたいと思いながらなかなかできない状況があると思います。
ただ、辻社長曰く、
そこはトップが腹くくって、実践啓蒙し続けるのみでしょ。
と。
実践されている方の言葉はとても説得力がありました。
PALさんありがとうございました!