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中小企業で働く私は、どのように両立の壁を乗り越えたか | メンターサービスを体験した働く女性インタビュー

皆さんこんにちは。アーチ・キャリアが提供している、働く女性向けに社外メンターを紹介する「メンターmikke

メンターmikkeのコンセプトや想いに大変共感したWoo!は、この度、メンターmikkeで社外メンターによる面談を体験した働く女性の皆さんのインタビューを、定期的に掲載させていただくこととなりました。ぜひ、ご覧ください。

「メンターmikke」インタビュー

■業種 / 職種:小売業(工業用砥石や精密金属部品などの商社) / 事務職(ひとりのみ)
■年代 / プライベート:50代 / お子さんは小学校3年生
■社会人〜現在までの職歴:
新卒でイベント企画運営会社に入社。5年勤務し退職後、事務職、人材派遣会社でのコーディネート業務等を経て、現在は中小企業の事務職として働いている。

①社会人になってから現在までの職歴を教えていただけますか?

新卒後、イベント企画運営会社に入社し、各地の商業施設やテーマパークでのイベントでパフォーマーのサポートや大手百貨店関連の商業施設内のBGM制作やイベント企画、メンバーズクラブサロンの運営などに4年間携わっていました。

退職後、派遣社員として2年ほど事務職を経験している時に、人材サービス会社から「イベント会社での経験を活かしてみないか」と誘われて営業コーディネーターとして入社しました。他県のテーマパーク専任で、営業1名、コーディネーター1名という小さな部署でした。

仕事内容は、企業への営業活動と現地に移住して勤務されている派遣スタッフさんのフォローを担当し、ほぼ毎日、特急電車で往復5時間ほどの日帰り出張をしていました(笑)

3年ほどで撤退することになり、その後は支社でのコーディネーター業務やカスタマーサービス部でのリーダー職を務めたり、キャリアコンサルタント資格を活かして派遣スタッフさんへのキャリアカウンセリング業務を兼務していました。

8年ほど勤務し、体調不良で退職したのが30代後半だったので、「以降は永く勤められる職種で」と考えていたところ、別の人材サービス会社から、現在の会社とのご縁をいただきました。

様々な経験を経て、現在の会社に巡り合ったと…

そうですね、さまざまな業種・職種を経験していますね(笑) こうやって振り返ってみると、どこもほぼ一人で動きまわっていたような気がします(笑)

現在の会社に私が入社した頃は「社員10名ほどで事務職は私1人だけ」でした。 創業60年続く会社だったので、安心して勤められそうだと感じたのですが、入社してみると、営業の平均年齢は40代〜50代、社風はまさにザ・昭和な会社でした(笑)

派遣スタッフとして雇用だったのですが、1年後に正社員雇用にしていただきました。 正社員として入社して今年で10年です。

現在の会社に入社後、結婚、妊娠されたのですね

はい。入社して1年後に結婚、妊娠したのですが、会社では過去に産休育休をとった方がおられませんでした。 社長に妊娠を報告した際に 「じゃあ、辞めるの?」 と聞かれて… 私の方がビックリしました(笑) 「実は産休・育休という制度がありまして…」ということから社長にお話ししました。

この時は「キャリアコンサルタントの資格を取得していてよかったー!」と思いましたね(笑)

社内初の産休育休取得者なので、会社も私もはじめてのことばかりで、ハローワークへの書類申請や後任の契約社員の方の面談なども私自身でしました(笑) 保育園は一度落ちていて、2013年4月、子どもが1歳4ヶ月の時に復職。

ただ、相変わらず事務職は私一人で、時短勤務はできず、フルタイムでの復職となりました。

できれば、周りのママのように、最初は時短勤務で子どもの様子を見ながら、徐々に仕事に慣れていきたかったのですが、会社の状況を考えると到底無理でした。

子どもの病気などでも休めず、私の実家を頼りにしていたのですが、だんだん子どもにも実家にも罪悪感が募っていって… 子どもが3歳の時に、肺炎を罹って入院したのですが、休むことができず、朝一度出勤してから病院に行って、また会社に戻るという日々を経験したときに「このままではいけない」と思いました。

それからは、「私からも希望を出すけれど、会社側の意見も聞いて、どちらも歩み寄りながら、働き方を作る」というスタンスにしていきました。

“制度ありき” ではなく、色々と柔軟に相談しながら作っていけるのは中小企業の良いところだと思いますね。子どもが保育園から幼稚園に転園することになった時も、週1日早く帰宅する日があるため、その日はお休みにさせてもらったり、現在は小学生になって習い事がある曜日に時短を取らせていただくなど、子どもの成長に併せて、その都度会社と相談しながら「私らしい働き方」を作っています。

②そんな中、なぜ、「メンターmikke」のメンターによる面談を受けようと思ったのですか?

私と同じように中小企業で働くママのお話を聞いたり、サイトでインタビューを目にする機会があまりなくて、ちょうど悩んでいた時期でもあったので…。 今まで様々なサイトで働くママのインタビューを見てきたのですが、中小企業で働くママのお話が本当に無くて。

皆さん、大手企業の人事部の方や、役職のある女性のお話が多く、もちろん、憧れるところや参考になるお話しもたくさんありました。ですが、「私と同じような環境の人はどのようにしているか?」という部分を誰かに聴きたくて、ずっとロールモデルやメンターを探していた気がします。

また、復職直後から7年間、週末を利用して働くママ向けの活動をしているのですが、活動の中でも「ロールモデルがいない」「社内で相談できる人がいない」というお声も多くて。

アーチ・キャリア代表の井本七瀬さんも復職当初にご参加くださっていて、ずっとご縁があったので井本さんが「メンターmikke」を始められると伺って「これだ!!!」と思いました。

メンターmikkeなら、全く同じ環境のメンターさんはいなくても、寄り添ってもらえる人に出会えるのでは?」と思い、お申込みしました。

③メンターはどのような方で、実際、メンターに面談してもらってどのような気づきがありましたか?

私のメンターさんは、大手企業が新規事業として立ち上げられたグループ子会社の責任者をされている方でした。

*転職経験があり
*現職で新規事業を立ち上げられ、少人数の部門
*お子さんが小さい頃に、地域のボランティアサークルの代表を15年ご経験されている

様々な要素でピッタリの方をマッチングしていただいたと感じています。 ご経験も豊かで、いろいろな分野の知識もお持ちで、いつもわたしの想いに寄り添ってくださる、とても素敵な働くママさんでした。

面談は全3回で、毎回、事前に面談のテーマを設定し、テーマに沿って進めていただけるので、その都度自分の状況を整理でき、毎回気づきがたくさんありました。 それに、自分がいま抱えている想いを聴いてもらえて、寄り添ってもらえるというだけで勇気が出るということを実感しました。

あ、私は今の私のままでいいんだ」 そう気づいたときは泣きそうでした。

面談で印象に残っていることはありますか?

私の場合は、一回完結で悩みが解決でき、「次回は前回の振り返りと新たな課題について」という形で面談が進み、毎回異なる課題について面談いただけたことが、とても良かったです。 メンターさんの幅広いご経験と深い知識から、仕事だけでなく、子育てやサークル活動などについてもご相談させていただけたのが嬉しかったです。

この時期の一番の悩みは、小学1年生になった「子どもとの時間」についてでした。 復職直後のような「一から体制を整える」感覚で日々が目まぐるしく過ぎてしまっていて…。世間でいう「小1の壁」らしきものが目の前に立ちはだかっている気がしていました。

メンターさんから 「小1の壁に限らず、その時々で壁は出てくるから、一個一個解決していきましょう」と言って頂き、気持ちがとても楽になりましたね。

また、入学と同時に子どもの習い事も増えたこともあり、仕事と両立している中で「最も一緒に過ごせる時間が短い時期だ」と感じていて「子どもに申し訳ない」という罪悪感をずっと抱えていました。

そのことをメンターさんにお伝えすると、

「子どもは、ちゃんとお母さんの気持ちを分かっているから大丈夫。この機会に『お母さんはこんな風に思っている』とお子さんに伝えてみるのはどうですか?きっとお子さんも自分の気持ちや要望を言ってくれると思いますよ」

とアドバイス頂いたんです。

実際に子どもと話をしてみたところ、アドバイスをもらったようにお互いに色々な話が出来て、子ども自身の想いも聞けて、とても良い機会になりました。 こういったことって、なかなか職場では相談できないですよね。

私の場合は、周囲は全員高齢の男性なのでなおさら…(笑)

また、悩みをすでに乗り越えてきた先輩ママに相談できたというのも大きかったです。今同じ状況で悩んでいるママ達と話をするのも大切ですが、やはり壁を乗り越えた方からのアドバイスは心に響きます。

面談が全て終了した後、社内やプライベートで、ご自身にどんな変化がありましたか?

とにかく私自身の自己肯定感が上がりました(笑) 子どもに対して一緒にいる時間が少ないという「罪悪感」を抱いて悩んでいましたが 「ただ、そこにいるだけでいい」 「自分の生き方を伝える」 という母親としての心持ちまで変わってきました。

メンターさんから「わたしがしっかりと仕事と向き合っている姿を子どもに見てもらうことが大切なんですよ」とアドバイスいただいたことで、子育てにも仕事にも、変な焦りがなくなりました。

会社とも業務内容の見直しや時短勤務についてじっくり話し合うことができて、お互いにとって良い感じの着地点がみつけられたと思います。

面談後は、お子さんとの関わり方もかなり変わりましたか?

面談前までは、1年生になったからということもあって、子どもに対して他の子と比べて 「できていない」という変な焦りでイライラすることが多かったんです。 それが激減しました。

「一緒にいる時間が短いから」「宿題を見る時間が短いのではないか」という私の勝手な思い込みがあって、それを子どもの「できていない部分」につなげてしまっていたんですね。 そこを話の中でみつけてくださって 一緒にいる時間の「長さ」より「質」が大切 だと教えてくださったんです。

面談時に子どももいる時間もあったので、わたしと子どもとの会話の様子を見ていただく機会もあったのですが、メンターさんから、

「お母さんがしっかり見守ってるから、大丈夫だね!」 「彼は自分らしい人生を歩める人に育つよ!」

と太鼓判を押していただけたことで、安心できたのかもしれません(笑) 今では、帰宅後に一緒に宿題をする時間が楽しくて!

仕事面に活きたことについてはいかがですか?

キラキラしている周りの働くママと自分を比べるのはやめよう」と素直に思えるようになりました。 働く女性のサイトや本を見ていると、出てくるのはキラキラしたママが多くて… もちろん目標にはしたい。だけど制度的に難しかったり、今いる環境では出来ないことも多いです。 そこを比べても仕方がないので、私は私がいる環境の中で自分らしくやっていこうと思えるようになりました。

2013年から 働く×育てるカフェ という、働くママ同士の対話の場を作り、今も活動しています。私が中小企業で子育てと仕事を両立している経験が、他の働くママの皆さんの参考になればと思っています。

https://www.facebook.com/pasoapaso.osa/
https://ameblo.jp/pasoapaso-osa/

④最後に、働く女性の皆さんにメッセージをお願いします

働くママだけでなく、全てのママが「本当の気持ち」に気づくことが大切だと思っています。 私は働くことも好きですが、子どもと一緒にいる時間も大好きです。 どちらも大切にしたいから、いつも模索しています。

ママは日々忙しく、つい時間に追われてしまいがちですが、10分でもいいから自分の時間を持ち「私は本当はどうしたいの?」と問いかけてみて、自分の本当の気持ちを大切にして頂きたいですね。 その本当の気持ちが1歩前に進む大きな勇気につながると思います。

また、子どもの成長とともに環境を変えることを恐れないで欲しいです。 その都度、自分たちに合った家族のカタチをつくっていくことも大切だと思います。 わたし自身もこれまで、何度も働き方を見直してきました。

これからも高学年になるにつれて、大きく変わるかもしれません。 だからこそ、不安材料とするのではなく 、

「どうなるかは今は分からないけど、その都度会社と相談しながらやっていこう。そして自分なりの子育て、自分の家族のカタチをつくっていこう。」

と捉えておくと、少しでも気持ちが楽になるのではないでしょうか。

私も、幼稚園の頃は、週1のお休みを頂いていましたが、小学校にあがった時「これからは習い事のお迎えがあるから、週に1回は15時に帰りたい」と会社に相談してみました。 すると「今までお休みだったところを出勤してもらえるなら助かるよ」と快くOKして頂いたことがありました。

その上で何より大切なのが、周りを巻き込みながらやっていくこと。

もちろん、そういう環境を作るのは簡単ではないですが、日頃からコミュニケーションを密にとったり、実際に困っていることや予測できることは早めに会社に伝えるといったことも大切だと思います。

実は、今回の新型コロナウィルスの影響で小学校が休校になった2月末から5月末まで、毎日子連れ出勤をしていました。 会社が自宅と同じ区内にあるので、子どもと自転車通勤して、会社では隣の席に座って宿題やワークをしていたんです。

せっかく出勤しているので、「出勤簿」を作って毎日社長にハンコを押してもらっていました(笑)

次第に社長や周囲の社員さんが「おやつ買いに行こうか」「植木を植え替えるから一緒にやる?」と子どもに声を掛けてくださるようになって…。 悪いことをすると、ちゃんと叱ってもらって、まるで親戚の子どもを見守るような雰囲気になりました。

もちろん最初は不安だったけれど、子連れ出勤できるような環境になって本当によかったと、今は思っています。

こういう環境を自分自身がつくりあげていけると働くママとしても、仕事と育児の両立が楽しくなっていきますよね。 それもこれも、メンターmikkeでの面談でメンターさんから働くママとしての心持ちと「私は私のままでいい」という気づきをいただき、子育てにも仕事にも前向きになれたおかげです。

働くママに勇気を与えてくれるメンターmikke、ぜひ皆さんにおすすめしたいですね。

【メンターmikkeのサイトはこちら、ご興味ある方は、ぜひのぞいてみてください。】
https://archcareer.org/personal/