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「だてにはげてない」杉浦佳浩さんインタビュー〜夢を持つのに遠慮はいらない〜

働く女性の皆さん、こんにちは。今日は、だてにはげてないでお馴染みの、杉浦佳浩さんの記事の第二弾。杉浦さんとお会いする度に思うのは「何故そんなにいつも楽しそうなのか?」ということ。それは、浮ついた楽しさではなくて、”人生が充実している”という本当の意味での楽しさだということが、ひしひしと伝わってきます。今日は、その理由をさぐるため、杉浦さんの仕事観を紐解いてきました。

1.仕事することは、食べることと同じ。

ー杉浦:毎日、ご飯を食べるでしょ?食べないと死んでしまいます。仕事も一緒です。食べることも、仕事することも、生きることも、全部含めて、自分の人生です。最近はよく、「ワークライフバランス取ろう」「ブラック企業で働くな」と言いますが、そうやって無理に仕事と人生をわけようとすることには違和感があります。人生は、自分のやっていることが、自分の人生に同化した途端に、全てが楽しくなるものです。

ー高野:ほんとにそうですよね。「ワークライフバランスを目指す」ところに集中し過ぎるよりも、まずは仕事で実力をつけることのほうが先決だと思います。

ー杉浦:そうですね。やはりある期間は、無我夢中で働くことも大事やと思っています。僕も「1年365日のうち、364日は仕事をしていた」という時期がありました。別に長時間労働をすすめているわけではないのですが、夢中で仕事して得たこと、経験したことが自分の土台となって、今があると思います。

2.夢を持つのに遠慮は要らない。

ー杉浦:最近、企業の若手社員さんに話をする機会を頂くことがあり、その時に皆さんにお聞きします。「皆さんの夢は何ですか?」と。すると、無難な答えが返ってくることがなんと多いことか!「え?それってすぐ達成できるやん。それ、夢って言わへんよ。」と思わず言ってしまいました。

ー高野:「確かに、以前、『正社員になるのが夢です!』というキャッチコピーの政党のポスターを見て、少し違和感を感じました。

ー杉浦:もっと大きな夢をもっていい。夢を持つのに遠慮なんて要らないんですから。「そんな大きなこといったらカッコ悪い」「どうせ無理だ」と思うのではなく、自由に夢を口に出してみたらいいんです。

だって、人生は一度きりです。そして、みんないつかは死ぬんです。もしかしたら、明日死ぬかもしれません。その時に、後悔しませんか?ということです。死ぬ前に「もっとこうしておけばよかった!」なんて、もったいなさすぎる。

僕が3日で27件のアポいれるのも、極端に言えば、明日死んでも後悔しないくらい、一生懸命生きたい、「1日1生」が根幹にあるからです。

20代の頃「自分のやっている仕事が日経新聞に載ったらかっこいいなーいつか日経新聞に載りたいなー」と漠然と夢見ていました。周りは「何言ってるん?」と馬鹿にしていました。「いちサラリーマンが無理に決まってる」と。

そしたら、40歳の時に日経新聞に載ったんですよ!しかも、金融欄に!!(金融欄に掲載されるのはなかなか難しい)僕の名前は出ていませんが、僕の仕事が「損害保険業界初」という見出しで掲載されました。もちろん、僕だけの力ではなくて、周りの皆さんのおかげなんですが、大変嬉しかったですね。思い描いていたことが実現した達成感が重なっていくうちに、仕事が楽しい歯車が回り出したのだと思います。

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3.杉浦さんの人生に大きな影響を与えた酒井雄哉先生とは。


(出典takaokad.exblog.jp)

ー杉浦:僕の人生に大きな影響を与えた、酒井雄哉先生という方がおられます。天台宗の僧侶で、比叡山延暦寺の千日回峰行を2度満行した行者として知られる方です。2年前にお亡くなりになったのですが、僕は15歳の時に先生の存在を知り「いつか会ってみたい」とずっと思っていました。

でも、会えるなんてありえない。もう雲の上の、神様みたいな方ですから。普通ならまず会えない方です。

でも28年後の43歳の時、思わぬきっかけでお会いすることができたんです!!

とある経営者の方に、酒井先生の話を何気なくしていたら、「あ、僕知ってるよ。会えるけど、会う?」と言っていただき、会うだけではなくて、「書」まで書いて頂いて、さらには酒井先生をお招きした講演会まで開催してしまいました。(詳しくは杉浦さんのHPにて)

酒井先生は、中国の孔子大学から2万人の聴衆に向けた講演依頼がくるような方で、普段は1000人以上の講演依頼しか絶対に受けておられません。でも、僕は先生にお願いしてみました。

杉浦「セミナーで講演やってもらえませんか?」
先生「うん、何人くらいの?」
杉浦「200人くらいの…」
先生「はは(笑)!!知ってた?僕は1000人以上しか受けてないんだよ」

当時は2009年、リーマン・ショックの年でした。当然大阪の経済も大打撃を受け、僕の周りの経営者の皆さんも必死で踏ん張っておられましたが、全く希望の光が見えない状況でした。「今だからこそ、先生の話が必要だ!」と、居ても立ってもいられませんでした。

「リーマン・ショックで大阪の経営者たちはみな、生きるか死ぬかの状況を必死に戦って、踏ん張ってるんです!そんな大阪の経営者の皆さんに、先生のパワーを与えていただきたいんです!!」

すると、「わかった、いいよ」と笑っておっしゃいました。「え?いいの!?」と自分で言っといて驚きましたが(笑)。セミナー当日は比叡山からタクシーで来られましたが、正装でした。つまり、白の死に装束だったんです。

ー高野:え!!死ぬつもりで来られたってことですか!?

ー杉浦:………いやなんでやねん、ちゃいますやん。それだけ、命がけの姿勢で講演しにこられたということです。心が震えました。80歳を超えておられる先生なのに、90分の講演中、直立不動で、全く姿勢も変わらない状態でした。前の方で講演を聞いておられた方々は、皆泣いておられました。すごい経験でしたね。

4.毎日、運を運んでいます。


(Google Women Willイベント@大阪にて)

ー杉浦:よく言われます。

「杉浦さんの周りって、なんでそんなミラクルばっかり起こるんですか?」
「なんでそんなすごい人とばっかり会えて、楽しそうなのですか?」

それは、何も僕が特別な人間だとか、特別なことをしてるとか、そういうことではありません。単純に、動いているからです。3日で27件のアポという記事にもあったように、僕の場合は毎日たくさんの人と会い続けています。そうやって、運を運んでいます。運動とは「運が動く」と書きます。まさにその通りで、動くことによって運が回る。運は人が運んできてくれて、巡っている。その流れをとめない、循環し続けているということが、すごく大切なことですね。

だからこそ、色々な場面で化学反応が起きて、人と人とが繋がりあい、新たな展開が生まれていくのだと思います。そして結果として相手の方に喜ばれ、また新たな人との出会いを頂くことができる。

こんなに面白いことはない、こんなに幸せな仕事ってないですよね。ほんまに僕は恵まれていると思います。有難うございます。

これからも、大きな夢を持ち、動き続けて運をはこび、奇跡を引き寄せていきたいですね。

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深いお話でした。仕事することとは、生きること。杉浦さん、ありがとうございました!