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2児の母のワーママ営業女性に編集長が突撃取材!〜山口恵美さん〜

働く女性の皆さんこんにちは。本日ご紹介したい素敵な女性は、現在、2人目のお子さんの育休中で、とても充実したワーママライフを送っておられる山口恵美さん。努力家で、いつもシンプルに考え、変化を柔軟に受け入れて 進んでいかれる姿勢には、ワーママだけに関わらず働く女性にとってもヒントがたくさん。本日はそんな山口さんにお話を伺いました。

1.営業一筋でやってきました。


ー山口:もとから「将来はバリバリ働きたい!」と思っていたので、総合職を中心に就活をしていました。いくつかの企業に内定を頂いたのですが、結果的に旅行会社に就職することを決めました。「旅行が好きだから」という単純な理由で(笑)
入社後は営業に配属になりましたが、ものすごく鍛えられました。大きな数字を担っている支店だったので営業担当が扱う額も大きく、その分上司は厳しかっです。

最初新人はテレアポや飛び込みして、一からお客様を開拓していくのですが、京橋のビルを上から下まで飛び込み〜なんてこともしていました。

ー高野:10年前と今とでは、営業マンの営業スタイルも大きく変わりましたよね。

ー山口:本当にそうですよね。営業に配属になって3ヶ月は全く成果が出ませんでした。毎日上司に日報を送って数字や現状を報告するのですが、その度に「この見込みで達成できるのか?」 「この商談はなぜうまくいかなかったのか、今後どうするのか?」とつめられかなり怖かったです(笑)

当時は大変でしたが、先輩も数字にコミットする方ばかりだったので、 今思えばそこで 「数字の意識」を叩きこんでもらい鍛えられて本当に良かったです。

ー高野:「もう辞めたい」とは思われなかったですか?

ー山口:今のようにSNSでみなが繋がったり情報がたくさんある時代ではなかったので、「辞める」「転職する」という概念が当時の自分には無く、「とにかくこの状況の中で頑張らねば・・・!」と思って働いていました。健気ですよね(笑)
そして1年後、年間の目標を達成することができたのですが、そのことを上司や周囲がとても驚いていました。

実は私はその支店での新規担当営業としては女性初の配属で、周りは「女性に営業なんて、そんなに数字も作れないだろう」とあまり期待していなかったんですね。 私としてはそれが悔しくて「今に見てろよ!」と頑張る原動力になりました(笑)

そして「おぉ!女性もできるのか!」と社内の認識が変わり、それ以来継続して女性営業を採用するようになったようです。

2.転職の理由は、長く働き続けたいと思ったから。


ー山口:ただ、働いているうちに「この会社で子どもを産んで復帰して働き続けるイメージが沸かない」と思うようになりました。

今思えば、こんなにも時代が変わり「女性活躍」の機運が高まってきたので、そこで働き続けていても、きっと道はできていたと思うのですが、当時はこんな世の中になるとは想像もできず、3年で転職しました。

ー高野:子どもを産んでも働くことをずっと意識されていたのですね。

ー山口:そうですね。「キャリアをガンガンに積みたい!」というより「長く働き続けたい」と思っていました。ですので、女性も長く働き続けられる会社を探して転職活動した結果、現在の会社との御縁を頂いて、入社することになりました。

ー高野:転職先も、「営業職」で探されたのですか?

ー山口:はい。営業が好きだったことと、私には営業は向いているのではないかという前職の経験から思ったからです。 「どんな業種に行っても”営業”として通用する人になりたい」という思いがありました。
転職先は「人材系」だったので、「旅行業界」とは全く違い戸惑いはありましたが、どんな業種に行っても「営業」として通用する人になるんだという気持ちがあったので、成果を出すことに集中して頑張ることができました。

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3.妊娠出産、そして復帰への道のり


ー山口:そして30歳で結婚し、32歳で出産しました。「4月に出産したら、1年育休をとって0歳児で保育園に預けられるから復帰しやすいかな」等色々考えての妊娠でした。
社内にも当時、育休から復帰した内勤の先輩がいらっしゃったので「育休をとって復帰して働く」イメージはありましたが、営業で復帰した方がおられなかったので、リアルに自分が営業として復帰するイメージはあまり湧いていませんでした。

でも営業で復帰する気持ちは変わらなかった。それは、純粋に営業の仕事が好きだからです。周囲も「山口さんは、当然営業で復帰するんでしょ?」という雰囲気でした。(笑)

ー高野:不安はなかったですか?

ー山口:ありましたよ!「果たしてこの先どうなるか」は未知でしたし、出産前まで全力で仕事して作ってきた数字を、復帰後は果たしてどの程度作っていけるのかについても不安でいっぱいでした。 また、育休中は、正直うつになりそうでしたね(笑) 働いていた時は、営業で頑張った分成果が出て達成感があり、周囲からも評価して頂いたり、お客様に喜んで頂くことをリアルに実感できていました。

でも育児は違います。まず1日が自分の思い通りに進まないですよね。子どもが泣けばそちらが優先になりますし、毎日達成感があるわけでもない。また夫がはやく帰宅する職種ではなかったので、1日中子どもと二人だけという閉塞感…
この生活がずっと続くのかと思うと、辛っかたです。1日もはやく復帰したいと思っていました。

そして1年後に復帰。復帰後1ヶ月は、きっと戦力になっていなかったでしょうね(笑) 周りも自分も手探りで、私も1年のブランクから急にモードが切り替わらない部分もありました。また新設された部署に営業として復帰したので、また「0」から業務を覚える大変さもありましたね。

また今までとの大きな違いは「残業もできないし、休日出勤でもできない」こと。どうしたもんかなーと思いましたが、「今までのやり方に固執しても仕方ないし、長時間働けないことを嘆いても仕方ない。それなら、過去の自分のやり方は捨てよう!」とその時に覚悟しました。

それ以来、限られた時間で、短時間で成果を出すにはどうすれば良いかを必死で考えるようになりました。

ー高野:どのようなことを変えていかれたのですか?

例えば、2点あげるとすると、まず営業の資料を以前よりしっかり作りこむようになりました。資料を作りこめば、たとえ一回の面会で自分の説明が足りなかったとしても、帰った後に資料が私の代わりに説明を補ってくれます。

2点目は、シミュレーションすることです。「プランBを常に用意しておく」というイメージでしょうか。

シミュレーションをする中で、「もしこうなったらこうしよう」というリスクヘッジをしています。例えば、クライアントのニーズにはAの提案がベストだと思っても、提案が通らない時を見越して別の案を用意しておいて成果がゼロにならないようにする等。 もちろん、すぐにできるようになったわけではなく、うまくいかなければ改善する積み重ねで少しずつやり方がわかってきました。
このシミュレーションって、仕事をする上で本当に大切だと今では痛感しています。

4.仕事と育児の両立の醍醐味とは?

ー高野:お2人目の妊娠は、いつ決意されたのですか?

ー山口:2人目の妊娠のタイミング、皆さん悩まれますよね。私は育休復帰して1年はしっかり働きたかったので、その後に授かることができればいいなと思っていました。すると有難いことに2人目を昨年授かることができ、現在は育休中でもうすぐ復帰します。

2人目は余裕がありますね、育児を楽しめているので、はやく復帰と言わずずっと一緒にいたいなんて思ったりします(笑)気持ちに余裕が持てるようになったことは自分の中では大きな成長だと思っています。

あとはやはり夫の協力ですね。1人目を出産した頃は「母として自分がやらねば…!」 と抱え込んでしまうこともありました。でも、自分がイライラしているとそれは子どもにも伝染し、子どもも不機嫌になったり不安定な気持ちになります。それを見てまたこちらはイライラするの堂々巡り…。

自分が周囲に与える影響について考えた時、「これは周りから力を借りて、みなで子育てしていこう!そのほうが自分にも、子どもにも、夫にとっても良いことだ!」と気づきました。

そこからは、夫に 「ワークライフバランスって知ってる?バランスとることじゃなくて、 ワークとライフの相乗効果、シナジーを高めることが本来の意味なんやで~」とか「うちらも中堅やから、自分で仕事を抱えて残業増えるんじゃなくて、後進の育成のためにも、仕事を任せていかないかんよな~」とか、ちょくちょくジャブいれて、意識改革をはかっております(笑)

ー高野:なるほど〜!それ本当に大事ですよね!では最後に、育児と仕事の両立の醍醐味を教えていただけますか?

ー山口:社会において、家庭において、役割がいくつもあるというのは素晴らしいことだと思います。この間本を読んだ時に、こんなことが書かれていました。

昔は、いくつもの役割があると、混乱して、その人にいい影響を及ぼさないと思われていた。 でも今は、いくつもの役割があることが、その人に良い影響を及ぼしすべての役割において相乗効果になることがわかってきた。

なるほどなーと思いました。

また「長期的に考える」ことが大事だと最近思うようになりました。長い仕事人生の中では、育休の期間はたった1年だし、子どもが小学校にあがったら、雇用形態も変えないといけないかもしれない。これからも様々な変化が訪れてくる中で、自分がその時々での優先順位を変えていくことこそが大事だなと。

今の状況に理不尽さを感じたり、自分がみじめに思えることがあっても、外部環境も自分自身も必ず変わっていく。 だから長期的なスパンで捉えることや、その変化に適応していく柔軟性が大切だと思います。

ですので常々柔軟性を持ち、変化を受け入れることで、その変化を自分でより良い物にしていきたいと思っています。

これからの展望ですか?子どもは3人目欲しいですね!2人産んだらそう思うようになりました!これからも、柔軟に、しなやかに、営業という仕事を楽しむワーママとして頑張って行きたいと思います。

ハンサムWoo!manインタビュー

株式会社ワコールキャリアサービス 株式会社ワコールキャリアサービス(人材派遣、教育研修事業) 山口 恵美(やまぐち えみ)さん。
京都出身。大学卒業後、旅行会社にて勤務し、営業から添乗までを経験。その後人材サービスの営業職として現 職に転職し、1人目育休復帰後に教育・研修事業の営業部へ異動。現在2人目を出産し育児休業中である。
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