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ネットショップを始める女性が知っておきたい5つのポイント

働く女性の皆さんこんにちは。Woo!ネタリストの文美月です。今回は、ネットショップを14年運営している私が感じた“働く女性的ネットショップのススメ”について、二回に渡って綴っていきます。

1.ECとは?今後拡大を続けるEC市場とは?

みなさんはEC(Eコマース、電子商取引)という言葉を聞いたことがありますか?

言葉に馴染みはなくても、ECは私達の生活にはすでに入り込んでいます。

ECとは、「お気に入りのネットショップで洋服を買った」「アマゾンで本を買った」「ホテルの宿泊をネットで予約した」といった例に挙げられるように、商品・サービスの注文から決済までを“インターネットなどの電子的な手段を介して”行う商取引をいいます。

2015年5月の経済産業省の発表によると、2014年の国内EC市場規模のうちBtoCに関するものは、12.8兆円2020年には20兆円の市場規模に達すると予測されています。(※BtoC:企業と個人の取引)。

EC市場は、前年比14.6%増で拡大しており、これからもスマホの普及で私達の生活や行動形態が変わっていくことで二桁成長が続くとみられています。ちなみに現在の百貨店市場規模は6兆円。コンビニエンスストア市場が9兆円、スーパー市場が12兆円インターネットの登場がいかに流通経路に改革を起こしたかが分かる数字です。

私がネットショップを始めたのは2001年末。一般家庭でのパソコンの普及率が上がり、ブロードバンド時代が到来したころです。ネットは常時接続・定額制料金になりました。

おかげさまでそれからの14年間、なんとかEC業界で仕事をさせていただいてます。現在はリトルムーンというヘアアクセサリー専門のネットショップを5店舗運営しており、販売点数は2015年夏の累計で420万点超になりました。

講演のお話をいただくこともあります。

2.EC業界には、月商数億を売るスゴ腕の女性も実在する

 

私が長らくこの業界に身を置いて感じるのは、大変多くの女性が活躍している業界だということ。10年以上残るネットショップは全体の数パーセントとも言われますが、中には月商数億を売るスゴ腕の女性も実在します。

そして最近ではCtoC(個人間取引)のEC市場規模も拡大傾向にあり、個人が作った作品などを売買する人も増えています。いわゆるフリマのデジタル化です。

「なぜEC市場で女性が活躍しやすいのか?」

それには、五つの理由があります。リアルの商取引との共通点も多いのですがネットショップでも女性の視点や感性は大いに活かされています。そこで、EC業界に活かせる女性の強みについて考えてみましょう。

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3.【強みその1】女性は買い物の決定権の7~8割を握っている!


(画像:リトルムーンではスタッフと意見を出し合い、女性の感性を活かしたヘアアクセ開発を行っています。)

家族で何かの消費財を買うとき、こんな経験をした男性はいないでしょうか。

「これを買うかどうか、結局最後は妻の意見が通るんだよなあ」「それならまだいいよ。うちは最初から妻が決定権を握っているんだから」。

大きな買い物である車といえども、妻の考えが影響力を持っていそうです。たとえば「4人家族で子育て真っ只中」という家庭において「俺は二人乗りのスポーツカーを買う!」と押し切れる男性はほぼいないのではないでしょうか。きっと奥さんに一睨みされて終わりです(笑)。

女性はこのように、独身のときだけならず妻として母として、家族の生活消費の決定権の多くを握っています。夫のワイシャツやネクタイも妻が買う家庭も多いでしょう。決断の回数も男性よりはるかに多い。夕食のおかずを何にしようか、買い足すべき生活用品や衣服は何か…。

女性は日々決断しています。

ネットショップもリアルの購買行動と同じ。女性が購入の決断をすると思われる商材で溢れています。ネットショップは自動販売機ではなく究極の接客業と言われています。普段は買う立場にいる女性が、仕事で売る立場につくことは、サイト作りや接客に活きるでしょう。なにせ、買いたい人の気持ちが分かるのですから。

女性が持つ生活者視点や買い物経験は、大きなアドバンテージにつながるのです。

4.【強みその2】女性の生活者視点は、商品開発にも活かされる

最近の家電製品は、機能の良さに加えておしゃれなものが数多く登場しています。今までは、典型的な日本の会社で“おじ様の視点で開発した商品”がほとんどでした。それが悪いとは言いませんが、私はよく「冷蔵庫や炊飯器はどうして白いんだろう」と不思議に思っていました。白い家電は家の中で浮いてしまい、馴染まないのです。

白物家電が白たる由縁を調べてみたところ、高度成長期に普及した家電に“清潔感を演出するためと思われる”とありました。しかし今は、そういう時代ではありません。女性の社会進出が進み、大企業の開発部にも女性が増え始めました。

「どんな商品・サービスがあれば自分達が嬉しいか。自分らしい生活を楽しめるか」。そう感じる人が増え、女性ならではの視点や感性がより活かされるようになったのです

私は数年前、証明写真の自動撮影ボックスに「美肌」ボタンがあるのを発見したとき思わず唸りました。自動撮影機の写真写りはあまりよくない気がしますが、たとえ自動の証明写真であっても、「美肌」サービスが数百円高くても、やっぱり美しく見せたいというのが女性心理です。このニーズに気づくのは女性であり、この数百円の付加価値が大きな粗利を産むでしょう

ネットショップも同じ。女性商材を扱うお店であれば尚更そうだと思います。たとえば総菜屋さんのネットショップであれば、「この商品はもっと小分けにして販売したほうが、子供を塾に送り出す前の“中食(なかしょく)”として便利。かえって経済的だ」といった具合です。店長が顧客と同世代の子供を持つお母さんなら、特にいいでしょう。メルマガも商品ページも調理法コンテンツも作りやすくなります。

ネットショップには利点がいくつかありますが、顧客の反応が迅速に可視化されていくところもその1つ。小分けにした惣菜についたレビューは、おそらく女性からのもの。それを見て他の女性が購入を検討し、スタッフはレビューから次の商品開発のヒントを得ることができます。弊社もヘアアクセサリー開発やヘアアレンジのコンテンツ作りに女性スタッフの意見を多く取り入れています。

『女性がネットショップに向く5つの理由〜後編〜』を次回はご紹介します!お楽しみに!

■文美月さんが運営されているリトルムーンインターナショナル株式会社のサイトはこちら
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