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女子未来大学主催社長に編集長が突撃取材!〜猪熊真理子さん〜

働く女性の皆さんこんにちは。本日インタビューさせて頂いたのは、猪熊真理子さん。新卒でリクルートに入社。会社員として働く一方で、女性向け商品やサービスの企画・PR・女性支援などを行い、リクルート退職後の2014年に株式会社OMOYAを設立。また、ご自身が発起人となり運営されている女子未来大学は、開催するセミナーが毎回満員御礼になるという盛況ぶり。なんと今年は待望の、『女子未来大学関西校』もローンチされます。(Woo!とのコラボイベントもお楽しみに!)華々しいキャリアに、美しい容姿。まさに完璧女子な猪熊さんですが…インタビューで意外な素顔を語って下さいました。

1.私、本当はめちゃくちゃ心配性なんです。

ー高野:猪熊さんは、華々しいキャリアに、美しい容姿と、完璧な人生を歩いてこられているように思うのですが、今までに失敗や挫折などはおありなんでしょうか?

ー猪熊:高野さん、褒めすぎです(笑)「失敗談を教えてほしい」とよく聞かれますが、取り返しがつかないような大きな失敗というのは実はなくて、小さな失敗を常に繰り返している感じです。
というのも、私実はすごく心配性なんですよ。「行き当たりばったりで動いてしまって、もし大きな失敗や挫折をしてしまったらどうしよう…」と考えてしまうので、とにかく事前に考えて計画をたてるタイプです。

でも世の中の女性の皆さんも、私みたいなタイプの方が結構多いと思うんですよね。「行動して失敗してみないとわからない!」とよくセミナーでも言われますし、本にも似たようなことが書いてあります。

そんなこと、みんな頭ではわかってる。でもやっぱり失敗は怖いし、できれば失敗したくないからなかなか一歩踏み出せない。それが人間だと思うんですよ。

でも大事なのは、心配だからやらないのではなくて、心配性であることを活かして行動していくこと

事前に考えられるリスクを全て洗い出し、シミュレーションして、1つずつ準備していけば、「ここまでやれば大丈夫」と思えるようになります。完璧に準備する必要はなくて自分自身が「大丈夫」と思えるように準備していけばいい。そうなれば、あとは行動するだけなんですよ。

ー高野:猪熊さんが心配性だなんて、少し安心しました(笑)では、そうしていてももし失敗したりうまくいかなかった場合はどうされるのですか?

ー猪熊:挫折しているその瞬間から、もうすでに立ち上がることを考えています。

失敗したり挫折した時、もちろん落ち込みますが、ただ単に落ち込んでいられる時間はありません。「つらいなぁ」と思いながら「でも、どうしたらこの状況を良くできるんだろう?どうしてこんなことが起きるんだろう?」と考えている。そういう意味では男性っぽいかも(笑)

過ぎた事や起こったことは取り返せないのだから「この出来事をいかに早く乗り越え、自分の糧にするか」という思考にすぐ切り替えます。

例えば、「自分はそういうつもりではなかったのに、お仕事でご一緒した方にご迷惑をかけてしまった」ということがあったとします。その時に「あーしまったー。どうしようー。あの時こうしておけばー。」ではなくて、「何がいけなかったのか、今後いかに誠実に対応するか」について考え、頭を切り替えて、すぐに動く。

失敗しない人なんていません。でもそれをそのままにせず、誠実に対応したり、二度と同じことが起こらないようにしていけば、一歩踏み出すことがだんだん怖くなくなると思います。

2.猪熊さんはもとからバリバリ思考?それとも…?

ー高野:猪熊さんは、もとから「将来はバリバリ働こう!起業しよう!」と思っておられたのですか?

ー猪熊:いえとんでもない!大学の頃は、社会人になりたくない症候群でしたし(笑)学生時代は毎週決まった日にバイトに行くということが無理なタイプだったので、「週5も会社で毎日働くなんて無理〜私にはできない〜」と思っていました。

ー高野:意外です!それがなぜ起業という道を選ぶようになられたのですか?

ー猪熊:将来を考える中で、「自分が母親になり、子どもとの時間を大切にするには、自分で人生の舵を取れる生き方を選ぶしか無い。それには、起業しかない。」という風に思ったからです。

私の母は働いていましたが愛情たっぷりに育ててもらったので、私も子どもを産んで母親になりたい、そして子どもといる時間を大事にできるようにしたいとずっと思っていました。

私たちの世代は、母親が専業主婦という家庭は多かったですよね。高野さんも確かお母様は専業主婦だったはず。

そして女性の自信形成やキャリアについて勉強していくうちに、「組織で働きながら、望む生き方や働き方を女性が手にするのはそう簡単なことではない」ことを知りました。

だからといって、皆さんに起業を勧めているわけではなくて、私の場合は、可能な限り周囲の状況に左右されない方法を選択した結果、それが起業だったということです。

ー高野:なるほど、そうですよね。今までの話の流れからすると、猪熊さんは、起業も計画的だったのでしょうか?

ー猪熊:いえ、それが、意外と計画的ではなくて(笑)リクルート時代は仕事が大変忙しかったので、落ち着いて今後の事業を考えられる時間の余裕がありませんでした。ですから、会社を退職した時点では、起業する会社名も事業内容も決まっていない状態でした。

そしてその時、自分でも予期せぬことが起こりました。

会社を退職した途端、大きく自信喪失して、どーんと落ち込んでしまったんです。

「今まで組織の中で働いていた自分が、起業して、果たして社会の役に立てるんだろうか」と、考えだしたらどんどん不安になって。

「既にある事業を成長させるお手伝いはしていたけれど、女性を支援したいという思いだけで、ゼロから事業を創り、自分とスタッフが食べていけるなんてできるのか」とか…。

これは、一種の『アイデンティティロス』といって、組織にいた人が、組織から離れた時によく起こることなんですが、知識として知っていたとはいえ、まさか自分がそうなるなんて思ってもみませんでした。

でもそんなとき、私のことをよく知る先輩や友人の方々が「久々にお茶しよう」と色々誘ってくださって、「まりちゃんのいいところはこういうところだよ」とか「君の苦手なところはここだよね」とか、アドバイスくださったんです。

今思えば、「あいつ、会社辞めて元気にしてるかな」って色々気にかけてくださっていたんだと思います。

そうやって私をよく知る先輩からアドバイスを受けているうちに「そうだ!自分でもちゃんと自分の棚卸しをしよう!」と思い立ちました。

次のページ>>> 自分を知るための簡単なコツ。まず、色違いの付箋を3色用意してみて下さい…

3.自分を知るためのポイントとは?

(写真は女子未来大学関西校の打ち合わせ風景)

ー猪熊:早速色違いの付箋を3色買ってきて、

■自分が使命と感じていること
■使命というほど強くないけれど、やってみたいこと
■それらをビジネスとしてやるならどんな方法があるのか

をとにかく書きだして、自宅の壁にはりだしました。「おそらくこれらが重なる部分が、これからの自分の事業になるはずだ」と思ったので、『女性、美意識、伝統文化、心理学…』と思いつくままに書き出す作業を2週間やり続けました。

まるで、一人キャリア講座ですよね(笑)すると、だんだん自分の頭が整理され、事業内容や会社名を決めることができました。

ー高野:自分自身ややりたいことを見つけるのは難しいと思うのですが、猪熊さんは「自分を知る」ためには何がポイントだと思われますか?

ー猪熊:主観と客観の両方の側面から見ていくことだと思います。私はマーケティングの仕事をしていますが、マーケターには主観と客観を行き来することが必要不可欠です。

自分が問題だと感じたことがあっても、あくまでそれは自分の主観です。じゃあ客観的に見たときに「それはお金になるのか?」「どれくらいニーズあるのか?」と考えていく。

右脳と左脳の両方を使って、一つの物事を、主観と客観の両方から考える癖をつけることによって、本質や真実に近づくことができます。

また私は、物事を追求して考えるのが好きなので、日常的に自然とこういった思考をしている気がします。

ー高野:猪熊さんにインタビューしてみて感じましたが、お話に無駄がないですよね。「あれ、話過ぎちゃった。何の話だっけ?」ということが全くなく、質問に対する解答の筋道が1本の線になっているのでわかりやすいです。

ー猪熊:本当ですか!嬉しいです。でもこれも冒頭でお話した「心配性」と直結しているんです。「自分が何か辛いことに巻き込まれた時に、マイナスの感情のうずに巻き込まれてしまったらどうしよう」と思ってしまうので、そうならないように客観的に考える癖がつくようになりました。

ー高野:では、恋愛でも、のめりこんで好き過ぎてもう自分が分からなくなるみたいなことはないタイプですか?(笑)

ー猪熊:残念ながらあまりありません(笑)。恋愛になると特に、「自分よりも相手が大事」という気持ちが強くなりますね。女性の場合、特に恋愛になると自分の感情に左右されてしまうということがよくあると思うのですが、私の場合は自分の感情より相手の思いや気持ちが大事です。

だから、相手が望むことを尊重しようとして、自分の感情を出せないということもあります。もっと素直に感情を出せた方がいいのになと思うので、可愛げないと自分では思うんですけど(笑)

例えば恋愛で上手くいかないとき、一時はうじうじしたりすることもありますが「さ!自分の役割を果たすことに注力しよ!」と気持ちを切り替え、一歩でも一ミリでも前に進みたい気持ちの方が強いですね

4.心配性を強みに変えて戦略性を磨くには?働く女性へのアドバイス

ー高野:猪熊さんは、周りから見られる自分と、本当の自分とのギャップに苦しまれることはないですか?

ー猪熊:あります!ありますよー!!!もっと子どもらしい感情をそのまま出したい思うこともありますし、自分が二人いるんじゃないか…と思うこともあります。常に冷静に考える気持ちが強いので、もっと無邪気に純粋に開放したいという時もあります。

あ、でも私にもバイオリズムがあって、かなり自由奔放に自分を出せる時期や慎重になってしまう時期が交互にやってくる(笑)

ですが、心理学を学んで、『心配症の人は戦略性が高い人』だということを知って、心配性は悪いことではないと思うようになりました。一方で考え過ぎて思いつめて、メンタルの病気になってしまう人もいるので、バランスをどうとるかが大切だということもわかってきました。

今は自分の使命として『人生をかけて女性たちの役に立つことをしていく』と決めているので、立ち止まっている暇はありません。「悩んでる、塞ぎこんでいる場合じゃない、1ミリでも人の役に立てる自分になっていきたい!」と日々思っています。

なんか、、生き急いでるかもしれませんけど…(笑)

ー高野:生き急ぎバンザイ!!猪熊さんは、見た目の女らしさとは逆に、中身は超男前でますます魅力的です。『心配症の人は戦略性が高い人』ということなんですが、どうすれば心配症の強みを活かして、前向きに戦略的に考えられるようになるんでしょうか

ー猪熊:ズバリ、『人に頼ること』ですね。何か失敗したり、挫折したときに私がすることは『問いをたてる』だけなんです。「この経験から何が学べたのか、次に同じことを繰り返さないためにどうするか」と考え、その後はメンターの方や友人に聞いてみたり、WEBで調べたりして、徹底的に情報収集します。

すると自分が考えもつかなかった視点から光が見えたり、その物事を理解するための価値観のヒントがもらえたりするんですよ。すると「あぁ、この経験も今の自分には必要なことだったんだ」と思えるようになります。

人はわからないから不安になるし怖いけど、理解できると安心できる生き物ですから。

でも女性の皆さんと普段お話していると、悩みがあっても自分ひとりで抱えこんでしまう人が多いですよね。周りに相談できなかったり、相談しても深く相談できず「解決しなきゃいけない!でもできない!」というループに入ってしまう。

一人で悩むことなんてありません。人は一人では生きていけないですし、頼ることは何も恥ずかしいことではないので、どんどん頼っていくことがポイントだと思いますね。

ー高野:猪熊さんを見ていると、周囲の方をとても大切にされていることがよくわかります。相談したい時に周りが相談にのってくれるのは、やはり日頃から周囲の方を大切にされているからですよね
今日も私が誕生日だということをフェイスブックで見てくださってプレゼントをくださったり、以前お会いした時は年明けすぐだったのでお茶菓子をくださったり…。そういった相手が喜ぶ気遣い、心配りが本当にすごいなと思います。

ー猪熊:ありがとうございます。そうおっしゃっていただけて嬉しいです。

私、人間が大好きなんです(笑)。普段から、相手の人をを喜ばせたいとか、何か自分が手伝えることがないかと気づけば考えています。いい情報があったらその方に送ってあげたり、人をご紹介することも多いです。そういえば、普段から普通にやっていますね。

別に見返りを求めているわけではなく、好きで楽しくてやっていることで、それが自分にもあとから返ってくるなんて、すごく素敵なことだと思います。

これからも、ますます心配性を戦略性という強みに変えて、人生の使命に向かって頑張っていきたいです!

ハンサムWoo!manプロフィール

OMOYA Inc.代表取締役社長 猪熊 真理子(いのくま まりこ)さん
東京女子大学文理学部心理学科卒業。学生時代に女性の自信形成に興味を持ち、心理学を学ぶ。認定心理士の資格を取得。
2007年(株)リクルートに入社。「ゼクシィ」や「Hot Pepper Beauty」などの事業で事業戦略、ブランドプロモーション戦略、マーケティングなどに携わる。
会社員の傍ら、「女性が豊かに自由に生きていくこと」をコンセプトに、講演やイベント、セミナーなどで女性支援の活動を行い、高校生から70代の女性まで延べ2千人を超える女性たちと出逢う。2014年2月にリクルートを退職し、3月に株式会社OMOYAを設立。株式会社OMOYAでは、主に女性消費を得意とした、経営・ブランドコンサルティングや企画マーケティング、組織のダイバーシティーマネージメント改革、企業内の女性活躍推進などを行う。
社会人女性の学びの場「女子未来大学」ファウンダー。多様な価値観の多様な幸せを女性たちが歩めるような未来を目指して女性のキャリアや心理的な支援活動などを行っている。

また、一般社団法人 全日本伝統文化後継者育成支援協会の役員として、日本伝統文化を今の時代のライフスタイルに合わせて再提案し、日本伝統文化の本質的な価値を次世代へと繋いでいくプロジェクトを進行中。