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ストレスは成長の種〜自分のストレスとうまく付き合おう〜

働く女性の皆さんこんにちは。神野沙樹です。

昨年12月。「ストレスチェック」という制度が始まったことをご存知でしょうか?
簡単に言うと、これまで一年に一回会社で実施されてきた「体の健康診断」に加えて、これからは「心の健康診断」も行いましょうというものです(企業規模など、一部例外もあります)。
目的としては、自分自身の状況を把握して健康に過ごしていきましょうというもので「セルフケア」の一環です。
この制度云々は、Google先生に教えていただくとしまして、今回は「ストレス」について考えていきたいと思います。

1. 自分が成長したなと思えたのはどんな時?


突然ですが、2~3年前の自分と、今の自分を比べて、「今思い返せば、あの時、すごく成長したなぁ」という瞬間を挙げてみていただけますか?

どんな時でもいいです。
・大きな仕事を任され、大変だったけどやり遂げた時
・仕事で失敗をして激しく叱られた時
・子育てに悩んでいて、いろいろぶつかった時
・彼氏に振られた時

実は、上記はすべて私の経験ですが(笑)、みなさんはいかがでしょうか?

2. ストレスはない方が良い?


ここでみなさんに質問です。「ストレス」はないほうがいいでしょうか?
「そりゃ、ない方がいいよね」と思いがちです。
もちろん、体調や心のバランスを崩すほどのストレスはよくありません。

しかし、ストレスが「0(ゼロ)」の方が、本当にいいのでしょうか。

先ほど、「2~3年前の自分と、今の自分を比べて、成長したなぁという瞬間を挙げてみてください」とお願いしました。
その「成長したなぁ」と感じる出来事のときを振り返ったとき、一切ストレスはありませんでしたか?

私は、間違いなくストレスを感じていました。
むしろ「普段より多くのストレス」を感じていたように思います。

例えば「大きな仕事を任され、大変だったけどやり遂げた時」。

大きな仕事ですから、自分にとっては挑戦(チャレンジ)です。
分からないこともあるし、うまくいかないこともある。
相当なストレスがかかっていました。
しかし、成長できました。

あれ?ストレスはある方がいいのでしょうか?

次のページへ>>> PTSDではなく、PTGという言葉を知っておこう・・・

3. PTSDではなく、知っておきたいPTGという言葉


みなさんPTSDという言葉を聞かれたことがあるでしょうか?
日本語にすると「心的外傷後ストレス障害」です。

阪神大震災や東日本大震災、9.11、あるいは近親者の死など、とても辛く耐え難い出来事に遭遇した際、その後もフラッシュバックが起こったり、不安で眠れなかったりといった症状が出る状態です。

こういった症状が取り上げられ、どうすれば不安がなくなるか、どうすればこの状態が良くなるか、という研究がなされていました。

しかし、少し前から、ある別の考え方が広まってきたのです。
それが「PTG」という言葉。
みなさん、聞かれたことはありますか?

PTGというのは、日本語にすると「心的外傷後の成長」でPost Traumatic Growthの略です。

先ほど挙げたPTSDは最後に「ストレス障害」という言葉がついていますが、PTGは「トラウマ」の後に「Growth」、つまり「成長」という言葉が付いています。

これはどういう言葉なのでしょうか。
簡単に言うと”苦難こそ人間的成長を遂げる機会だ”という考え方です。

もう少し言えば、苦しい体験やとても辛い体験をすることは本当に耐え難いことだけれど、その出来事をバネにして成長することが出来るというもの。
私が知っている経営者の方でも、近親者の死や、ご自身が大病されたことを機会に、
それまでの生き方を見つめ直し、行動がガラリと変わられた、という方がいらっしゃいます。

間違いのないようお断りしておくと、「人間的成長できるから、辛い出来事が正当化される」という話ではありません。

そうではなく、辛い体験をしたことは、より人として成長できる機会になりうる、ということ。
先ほど「自分が成長できたと感じられる時」を挙げていただき、ストレスはありませんでしたか?と伺いましたが、まさにストレスを感じながらも人は成長していくということです。

ある偉大な経営者の方に教えていただきました。
「危機的な状況」を「危険な状態」ととるか、「機会(チャンス)」ととるか…その人の捉え方一つで起きた事象は変わる、と。

4. ストレスとうまく付き合う方法


昨年12月からスタートしたストレスチェック制度。

私は思います。
「ストレスチェックをしたからといって、メンタルヘルス不全で悩む人が0(ゼロ)になることはない」と。
あくまでも、ストレスチェックは、ストレスの状況を確認するだけ。
その先、どう向き合っていくかが大切であると感じます。

そして、ぜひPTGという言葉、つまり「トラウマ」は「成長につながるのだ」ということを覚えておきたいものです。
もし、いま何かしらで悩んでいる方は、みなさんを成長させる一つの機会なのかもしれませんね!

■株式会社Niesul・KES社労士事務所
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