働く女性の皆さんこんにちは。
直近2週間分の食習慣から病気の原因と最短距離での治し方が分析できる、はり師きゅう師の国家免許を持つ食養指導士の郷美由貴と申します。
今回と次回は東洋医学から見たダイエットについてお話ししようと思います。
1 食欲の秋!その前に・・・
これから到来する食欲の秋に向けて体重をコントロールしておこうと考える女性も多いのではないでしょうか。
女性が一生涯でダイエットについて考えている時間を合算すると33年間になるという統計もあります。
美容や健康のために減量と向き合うのは女性の命題なのかもしれません。
ただし単純に体重という数字が減らせれば良いというわけではありません。
偏食ダイエット(リンゴダイエットやバナナダイエット等)や、下剤の乱用など身体に負担を掛けるダイエットを繰り返していては、
筋肉量が落ち、代謝が悪くなってリバウンドしやすい体質をわざわざ作っていくようなもの。
医療的に健全なダイエットとは、
①筋肉量を増やして体脂肪の燃焼効率を上げること。
②身体に必要なものを過不足なく摂ることで、少量の食事でも満足できる状態を作ること。
この2点が健康を崩さず、リバウンドもしない身体を保つためのキーワードになります。
2 ダイエット成功のために「忘れて頂きたい常識」とは?
そのためにまず「忘れて頂きたい常識」が“栄養素”です。
ビタミン、カロチン、ミネラル、カプサイシン、必須アミノ酸などの栄養学用語です。
えっ?? なんやって???
それが美容やダイエットに一番大事なんじゃないの?
と思われる方も多いかと思いますが、ダイエットや健康管理において、栄養素を過信することこそが、
努力しているのに思い通りの身体を手に入れることができない原因だと言えます。
今回はその理由について述べ、後編では具体例として「巷で話題の香辛料で代謝を上げるダイエット法」を取り上げて、
日本人が失敗しやすいダイエットについて、東洋医学の観点から検証して参ります。
次のページへ>>> 要注意!栄養学には落とし穴があるんです・・・ |
3 栄養学の落とし穴
テレビでも雑誌でもインターネットでも、健康や美容の情報の代名詞と言えば「栄養学に則った食材を選ぶ」ということが主流です。
ビタミンやミネラルなどの科学的な説明が学術的にもっともらしいように捉えられています。
ただしそもそも「栄養学」がどこで生まれた学問かご存じでしょうか。
現代日本で使われている栄養学の原典はドイツで生まれ、研鑽されました。
そして日本には明治時代に蘭学(西洋医学)とともに輸入され、日本中に広がりました。
当時は貧困や飢饉などの影響もあり、栄養失調や結核など『滋養不足』で起こる病気が多かったこともあり、栄養学は非常にもてはやされたと言います。
ただし戦前までの日本は、米を主体とした小食の食文化圏でありながら、
西欧諸国が驚くほど強靭な身体と強い精神力を持った民族として世界中から称賛されていました。
(裏を返せばアジアの小国に過ぎなかった日本が第二次世界大戦でアメリカを相手に3年8ヶ月戦い抜いたことは、
世界にとって大きな脅威だったと言われています。)
その後戦後程なく始まった「フライパン運動」や「米を食べると馬鹿になるからパンを食べよう」などといった
当時の栄養士が主導した栄養学の布教活動により、米食がパンやパスタに置き換わり、煮物や和え物が炒め物や揚げ物の献立が登場します。
その時代からアレルギーや大腸癌、糖尿病、うつ病などの生活習慣病の罹患数が飛躍的に上がりました。
東洋医学的にこのドイツ式栄養学を分析すると、根底にあるのは「栄養の摂りすぎ」です。
ドイツは日本で言えば北海道並みに寒く乾燥した地域です。
米や野菜が豊富に育つような環境ではないため、肉や魚、小麦が主食となり、
寒さをしのぐため高カロリーのもの(チョコレートやソーセージなど)を摂り、
脂肪を蓄えないと生きていけない土地です。
その地域の人々が健康に生きていくための食べ方を科学的に研鑽したのが「栄養学」です。
日本に食べ物が少なかった時代には、ある程度滋養を付けることは必要だったかもしれません。
しかし日本はドイツ程寒い国ではありませんので、カロリーも脂肪もたんぱく質も、ビタミンも、それほど必要ないのです。
ドイツ人の体質に合わせた学問が、そのまま日本人にも当てはまることはありません。
日本とドイツでは住んでいる気候も気温も湿度も、摂れる野菜の種類も違います。
同じ人間であっても、骨格の大きさや内臓の強さ、消化酵素の種類、身体が必要としている食材は違うのです。
4 日本人の体質に合わない栄養学
結論を言いますと、日本人が栄養学や栄養素に照らし合わせて食事を摂ると、
「摂らなくて良いものの摂りすぎ」「摂らないといけないものの不足」が起こります。
日本人の体質に必要なものは栄養学では全く論じられていませんから、
ここで心身の調子を崩すキッカケが出来上がることになります。
身体は食生活の過不足が祟ると、肌荒れやアレルギー、食欲過多、むくみ、
月経痛、便秘、冷え性などの不調を「警告」として表します。
無理なダイエットをした結果、他に調子を崩すことがあるのはこのためです。
日本人の身体が喜ばない方法でダイエットや健康管理を成功させようとしても、
それは無理からぬことなのです。
栄養学を過信することがいかに日本人の美容と健康に不向きであるかお分かり頂けましたでしょうか。
次回、
「健康ブームに乗っからない生き方~東洋医学で分析する、
日本人がスパイスで代謝を上げてダイエットしようとすると間違いなく失敗する3つの理由<後編>~」
に続きます。
郷美由貴さんの会社情報
【養生医療サロンあくあ美療鍼灸院】
院長:郷美由貴
はり師きゅう師(国家資格)
自然医食フォーラム認定食養指導士
天津中医薬大学検体解剖研修修了
正食協会マクロビオティック料理教室上級修了
電話相談/初診申し込み(完全予約制)/お問合せ
072-425-3661 (診療時間10:00~19:00)
休診日/木曜日・祝祭日(※臨時休診日あり)
※下記医院でご予約頂けます。
【大阪・関空】
大阪府阪南市下出75 Hanadokoroかんも屋 2F
【神戸・三ノ宮】
兵庫県神戸市中央区国香通1-2-2-201
はりきゅう I’SSHIN
【東京・表参道】(2017年度開院・医師在勤)
東京都港区南青山5-11-2 SANWA南青山ビル4F
ロシール・ホリスティック・クリニック青山
※郵便物等の送付は【大阪】の住所へ
「あくあ美療鍼灸院」宛にお送りください。
(DMの送付や営業のお電話は診療の妨げになりますのでご遠慮頂いております)
☆マキノ出版『壮快』2016年8月号・9月号にインタビュー取材が掲載されました。
詳しくは当院ホームページをご覧下さい。
・公式HP http://www.biryoushinkyu.jp/index.html
・鍼灸院検索サイト「しんきゅうコンパス」
養生医療サロン あくあ美療鍼灸院 https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/1305/
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