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働き方変革シリーズVol2.知っておこう!在宅ワークの思わぬ落とし穴

Woo!の読者の働く女性の皆さん、いつも記事をご覧頂き、本当にありがとうございます。Woo!を運営する株式会社ナチュラルリンクの高野(こうの)美菜子と申します。
今回は、働き方変革シリーズ第二弾!です。( 働き方変革シリーズVol1.私が働き方を変えると決めた決定的な理由はこちらをご覧ください。)

1 約5年前からクラウドワークを取り入れてきました

最近は、大手企業も在宅ワークやクラウドワークを積極的に取り入れていますが、私たちナチュラルリンクも、約5年ほど前からクラウドワークを進めてきました。

きっかけは、共に会社を立ち上げた前本の妊娠。

妊娠中のつわりや、出産後に出社できなくなる期間でも、いつでもどこでも仕事ができるようにする体制づくりが急務になり、今や世界中で113,000社に導入されているビジネスチャットツールのチャットワークをいちはやく導入しました。(ちなみに、現在チャットワークのエバンジェリストでもあります)

また私の出産を機に事務所も一旦引き払い、現在は私も、前本も、インターン生も、みな在宅ワークメインで仕事をしています。(事務所は大阪の西区に存在はしていますが、打ち合わせで使用する程度です)

在宅ワークメインで仕事ができるのは、私たちの業務内容が、

・企業に出向く研修、講演がメイン
・関西の働く女性による、関西の働く女性のためのサイト「Woo!」運営

なので、事務所を必要としないという理由も大きいと感じています。

さらに来年は、サイト「Woo!」の運営に力を入れ、会社の収益構造自体も、研修や講演の労働集約型からサイト運営による広告収入をメインにできるよう変えていく予定です。
(個人的には書籍出版にも力を入れて、印税生活の足がかりができないかなと思ったり…甘すぎる…!爆)

2 在宅ワークには、思わぬ落とし穴があった…

ただ、この在宅ワークには、大きな落とし穴があります。それは「際限なく仕事が出来てしまうので、逆に超ワーカホリックになる可能性がある」という点です。

在宅ワークには、
・通勤にかける往復時間が無くなる
・台風や天災で交通機関がまひした時でも、問題なく家で仕事ができるようになる
・働くママは、早朝や子どもを寝かしつけた後など、空いた時間で自由に仕事ができるよう
になる
といった、多くのメリットがあります。このことにより、仕事を効率よく行うことができ生産性を高めることができます。

ただし一方で、いつでもどこでも仕事ができるので、がむしゃらに仕事をし過ぎる傾向にある人にとっては、夜中まで際限なく仕事をしてしまったり、会社から早く帰宅して、その分家で仕事をしてしまうことが起こりえます。

結局、毎日長時間残業しているのと変わらない、またはそれよりひどいかもしれない…。

怖いのは会社で残業をしているわけではないので「本人にはワーカホリックの意識はまったくない」こと。むしろ、自分の時間を有意義に使い、効率よく働けている錯覚に陥ってしまうことです。

働く女性の皆さんにお話をお聞きしていると、

・新たに役職についたので仕事に慣れておらず、家に仕事を持ち帰っている
・後輩女性のためにも、自分ががしんどそうに残業や仕事をしている姿を見せるわけにはいかないので家で仕事する
・時短で働いて、帰宅して子どもが寝静まった夜中に仕事をしている

という方の話もよく聞きます。

何を隠そう私もそうでした…。

約1年前にWoo!を立ち上げたばかりの頃は、毎日バグや不具合が起こり、コンセプトや方向性も定まらず修正しまくり、また記事が思うように集まらないことも多く、夜中までサイトにかかりっきりな日々が続きました。

18時に保育園に子どもを迎えに行って帰宅しても、すぐにパソコンを開けて仕事をするのが当たり前。(子どもは認可外保育園に預けているので、晩御飯も保育園で食べさせてもらっていました)

その頃夫からよく「夜寝てる時、ずっとうなってるで、悪夢でも見てるんちゃう?」とよく言われていました…(笑)

特に私の場合、育児と仕事の両立に慣れてきた頃から時間の使い方が怠慢になりはじめ、復帰したての頃はとにかく「時間が無い、生産性、効率化」と思っていたのに、気がつけば

・子どもが寝静まってから仕事すればいいやん
・平日に終わらんかった仕事は、土日にやればいっか

と、どんどん気が緩んでいく事態に…そしてとうとう、大変なことが起こりました。

次のページ>>> 私を襲った大変な事態とは?チームへの悪影響も…

3 ある日、ベッドから起き上がれなくなった

当時の私は「在宅で仕事ができるから本当に便利だ」と思って疑わなかったのですが、
そんな生活が1ヶ月ほど続いたある朝、ベッドから起き上がれなくなりました。

仕事のことを考えるだけで激しい頭痛に襲われ、パソコンを開いただけで激しい吐き気をもよおし、とても仕事どころではなく、日常生活にも支障をきたしはじめました。打ち合わせも当然全てキャンセル、仕事も中断せざるを得なくなりました。

病院に行くと「完全にストレスが原因」とのこと。「私は健康で体力がある」という完全な怠慢が招いたことでした。

それ以来、「21時以降はパソコンを開かない!」と決めましたが、いやいや、21時まではパソコン開くなんて何の改善策にもなってないし…。

そしてチームにもよくない影響が出始めました。

当時は上司から夜であっても普通にバンバンチャットでメッセージがとんでくるわけです。

「確認は明日以降でいいよー」とこちらは配慮しているつもりでも、それは完全なありがた迷惑。真面目なメンバーは「分かりました、だけでも返しておかないと!」とすぐに返信してくれていましたし、せっかく1日の自分の仕事は終わっているのに、上司から際限なく指示が来るので、毎日スッキリ仕事を終わった気になれないのです。

これはいかんですよね…。

4 決めたことは、働く時間の大幅削減!

そして第二子出産を機に「働き方を大変革する!」と10月に決めたわけですが、そんな私がまず取り組んだことは「働く時間を大幅に強制的に削減し、それをチームに宣言する」ことでした。

具体的には以下です。

・週3日は外(講演、研修、打ち合わせ等)、必ず週2日は在宅ワークにする
・外に出る週3日は18時以降は仕事しない(チャット、メール、facebookメッセージ等で問い合わせ、返信が来ても、翌日以降に返す)
・週2日の在宅ワークデーは16時以降は仕事しない
・土日はパソコンは一切開かない

これらの決め事は、実は私にとっては、リハビリのように大変なこと。思いついたらすぐに言いたい、すぐにやってしまいたい、動きたい私には、最初のうちは拷問でした(笑)

ですが、3日も続けると、「このやり方でも全く支障はない」ということが分かり、逆に限られた時間でいかに仕事を終えるかを真剣に考えるので、すきま時間を活用し、より仕事をはやく終えられるようになりました。

また今までは土日は寝て過ごしていましたが、夜は、子どもとの時間に、週末は家族との時間にあてられるようになり、前よりも頭がすっきりした状態で仕事ができている気がします。

ただ、これはまだほんの小さな階段を1段のぼっただけ。

本当に私たちに必要なのは「労働集約型からの脱却」であり、ビジネスモデルそのものをこの1年で変革させ、ゆったりガッツリ稼げるようになることです。

そのあたりは第3弾以降で書いていきたいと思いますので、また是非引き続きお付き合い頂けたら嬉しいです。