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大阪で働く社長の本音〜女性活躍は政府でなく社長が解決する課題〜

働く女性の皆さんこんにちは。先日、菅官房長官東京都内で講演し、安倍政権が進める女性活躍に関し、「女性の就労継続や出産には、男性の働き方改革が大きな影響を与える」と述べ、男性の長時間勤務の是正などを通じて後押しする考えを示しました。またこの後、加藤勝信1億総活躍担当相も講演し、「アベノミクスの中心は『ウーマノミクス』だ」と述べ、女性の活躍を経済成長につなげる方針を力説しました。

1 女性活躍は、経営課題だ

そんな政府の動き、社会情勢が進む中、ある社長とお話していた時のことです。

その会社は、女性活躍が進むベンチャー企業として大阪で注目されている企業なのですが、創業者であり現社長の方がこうおっしゃいました。

女性活躍が日本で進まない理由は、社会や政府の問題だという認識が世間では強い。実際に、保育園の待機児童やインフラ系の問題について、政府がテコ入れするべき部分もある。

でも僕は、女性活躍は政府の課題ではなく、いち会社の経営課題やと思う。つまりは、会社の経営者が解決しようと思えば、必ず解決できることや。経営者が「政府が解決するべきことだ」というところに逃げたらあかん。

と。

2 女性活躍を進めるために必要なこと

どういうことですか?とお聞きすると、こんな風におっしゃいました。

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女性活躍を進めるには、同時に「柔軟に働ける環境整備」が必要になる。よく多くの企業では、女性活躍を進めるためにまず「女性の意識を変えろ!」と女性社員研修をしているが、女性からすれば「その前に経営陣がやることあるでしょ!?」という気持ちになって当然やと思うんや。

女性が働き続けていくと、妊娠や出産で一時的に休まないといけなかったり、長時間働けないという状況が必ず訪れる。子どもの病気で急に休まないといけないことも出てくる。夫の転勤で、今の会社から遠い場所や海外についていかないといけないこともある。

そんな女性が安心して働けるには、会社に出社せず家でも働けるよう在宅ワークの仕組みを整えたり、柔軟に働き方を変えられるようITツールを社内に導入したり、長時間働いたことではなく成果で評価する環境を作る必要がある。

そういうこともせずに、「はい!女性活躍です!女性頑張れ!」と言っている会社が多いけど、それは経営者のエゴや。

働く環境整備を進めなければ、女性活躍は絶対に解決しない。

僕たちは今、会議は全てWEBで行ったり、出社しなくてもOKな状況を作ったりしていて、今は「なんなら、いっそ事務所なんて要らないんじゃないか」とさえ思ってる。

そうすることで、だんだんと女性が活躍できる会社に成長してきたと思う。

でもな、その状況に、まだ日本の労働法が追いついていないから、なかなか踏み切れない企業が多いのも事実なんや。

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次のページ>>> 労働法が追いついていないってどういうこと?

3 労働法が追いついていないとは?

「労働法が追いついていない」とはどういうことですか?とお聞きすると、その社長はこうおっしゃいました。

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現在の日本の労働法は随分前に作られたもので、「勤務実態が無い社員に給料を支払う」ことを認めていない。出社して、タイムカードを押して、勤務実態がある人に給与が支払われる形になっている。

大手企業も在宅ワークを導入しているけれど、自宅のパソコンでのログイン時間をカウントしたりして勤務実態を作るなど、莫大な費用をかけてシステムの整備をしている。

中小企業やベンチャー企業にはそんな体力はないけど、もし上場して公の会社になろうと思うと、そこは避けては通れない道だ。

かといって、法律を変えるまで待つなんて、ベンチャーとしてはナンセンス。

配車システムの「ユーバー」がしているように、自分たちがうねりを作り、逆に政府が法改正せざるを得ない状況に持っていくくらいの気概が必要よな。

それが、ベンチャーの役割やと思うんや。

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4 Woo!の役割について

続けて社長は、Woo!の役割についてもこんな風におっしゃいました。

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ただしうねりを作るには、僕たちがいち会社の社内で働き方改革を進めているだけではあかん。

女性活躍について社会に先人をきって発信し、僕たちのように実践する会社や経営者の考えを広めてくれる存在が必要になる。

また、働き続けることを諦めている女性に対して「女性活躍を進める企業も増えている!自分らしい働き方を掴み取っている女性も増えている!だから一緒に頑張ろう!」と女性側に火をつけてくれる存在が必要になる。

それが、Woo!やと思うんや。特に関西はそんな媒体が無いから。だから、Woo!には頑張って欲しいし、僕たちはWoo!を全力で応援しようと決めてるんや。

胸が熱くなりました。

Woo!は「関西の働く女性による、関西の働く女性のためのサイト」ですが、その為には、働く女性の受け皿である関西の企業の意識や働き方を変えていけるサイトになる必要があると常々思っていました。

まだまだこれからではありますが、先進的に考え取組を進める企業を一社でも多く紹介し、うねりを作っていけるサイトになれるよう、編集部一同これからも頑張ってまいります。

頑張るでー!おぉー!!!!!(笑)