Woo!(ウー)

育休中の学びを仕事に活かす! キャリアカウンセラー資格の活用実例

Businesswoman using mobile phone communication technology

こんにちは、キャリアコンサルタントの高橋紀子です。

育児に専念するため一旦仕事から離れる時、何だか取り残されそうで不安になりませんか?
その期間の過ごし方として「これが正解!」というものはありませんし、誰かの真似をする必要もありません。ゆるやかに過ごすのもよし、ポジティブに行動するのもよし、とにかく自分自身が納得して過ごせるなら、結果的に何をやってもプラスになります。

私の場合、専業主婦時代には「育児没頭期間」と「資格チャレンジ期間」の2つがありました。そしてどちらの期間にも学びがあり、それが今の仕事につながったことは間違いありません。その時の体験談をご紹介しますので、一例として少しでもお役に立てたら嬉しく思います。

「子育て没頭期間」に一番身についた、仕事に役立つ能力とは?

育児に専念するため専業主婦になった頃。毎日が平和で楽しくて24時間子ども優先だった私は、仕事に向けて何かを準備することなんて考えていませんでした。

そんな中、子どもを中心としたママ友たちとの新しいコミュニティに突入。子どもにできるだけたくさんの経験をさせたいという思いから、複数の育児サークルに飛び込み、習い事をさせ、幼稚園の役員も引き受け、小学校本部役員も経験。そこで感じたことは、「会社勤めの時よりも多様な人間関係があり、今まで以上のコミュニケーション能力が必要」ということでした。

思い返せば大学にも会社にもいろんな考え方の人がいましたが、そうは言っても会社の場合は採用基準があるわけですし、価値観や経験値に共通点がありました。でもママ友やPTAは全く違うタイプの人が集まるグループ。いかにモメ事を起こさないようにするか、いい距離感を保つかを瞬時に判断することが大切なので、周囲をよく見てベストな行動を選んでいました。私にとって、この時に人生で一番「コミュニケーション能力」が磨かれたのです。
そんな日常で心がけていたことはというと、

「目的(=子どもの成長)はブレず、どんなタイプの人とも快適な関係性を保ち、その日の問題はその日に解決して楽しく過ごすこと」でした。

仕事のために特別な準備をした時期ではありませんが、後のどんな仕事にも不可欠な「セルフコントロール力」や「コミュニケーション力」が、この「子育て没頭期間」に鍛えられていました。

「資格チャレンジ期間」に入る前にやったことは?

私の場合は、次に「資格チャレンジ期間」に入りました。もちろん、育休中に必ず資格を取らなければならないということはありませんし、必要のない仕事もたくさんあります。
ただ、「自分にとってこの資格は何の意味があるのか」「どういうところに興味を持ったのか」が明確なら、資格取得を検討してもいいと思っています。

以前、私は人材開発の仕事をしていました。その後、女性の支援サイトを作るためにたくさんの女性にヒアリングし、相談業務に携わりたいと思いました。また、自分自身が子育てをしながらもう一度働きたいと思っても、ブランクがあると難しいことを知りました。

そうしたいくつかの経験(=点)が線につながって、「キャリア形成支援をするキャリアカウンセラー」という資格を発見。理屈抜きに何かピンときたことを覚えています。
「過去の経験」と「今の自分の興味」、「これからやりたいこと」が一気に明確になって、この資格取得にチャレンジしようと決めました。

今思うと無意識のうちに「自己分析」や「経験の棚卸し」をしていたわけですが、結果的にこれがとても大事なことでした。なぜなら、

「過去の経験の棚卸し(何をやってきた?)」「今の自分の興味(何に惹かれる?)」「これからやりたいこと(どうなりたい?)」、これらと資格が結びついた!と感じたら、その資格は自分にとって必要なアイテムだから。

これがあれば「楽しく学ぶ気持ち」が続くということは、あとになってわかったことでした。

■次のページへ>>>何を学ぶかが見つかったら…

 

「自分に合った勉強法」が見つかれば学びは加速する!

キャリアカウンセラー資格はいくつかあったので比較検討し、説明会に行って直接話を聞く中でCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)を取得することに決定。毎週1回の通学(9時~18時)と自宅での勉強がスタートしました。

それからというもの、短い隙間時間を見つけてはテキストを開き、ひたすら暗記。子どもの歯医者さんの待合室や習い事の教室で「いつも本を読んでいますね」と言われるほどでした。
子育てと家事は突発的なことが起こりやすいので、まとまった自分の時間を作るのは難しく、子どもを寝かしつけた後にやろうと思ってもつい、一緒に寝てしまい・・・(笑)
夜はすぐに眠くなる「朝型」なので、たとえ短い時間でも昼間の隙間時間にギュッと集中した方がはかどりました。

また、勉強といってもテキストを開いての暗記ばかりでは飽きるので、通学講座で知り合った仲間と話しながら確認し合ったり、情報交換をしたり、新聞を読んだり、セミナーに参加したり。「静」と「動」を組み合わせて飽きない工夫をしていました。

いろいろ試して自分のやる気が上がる勉強法を見つけられたら、あとはどんどん楽しくなると思います。

資格取得後、それをどのタイミングでどのように活用するか?

私の場合は合格後すぐに、募集が出ていた公的機関に応募し、キャリアカウンセリングの実践現場に入ることを選びました。「とにかくまず実践!」と思ったからです。

「一人前になってから」「もっと経験を積んでから」とも思ったのですが、いつ一人前になるのか、どんな経験をどこで積めば充分なのかがわからなかったのです。だったら「今、一歩踏み出すことが経験になる!」と発想を切り替えました。
そうして「取得したばかりだから」とためらわずに思い切ってトライしたことが、次の仕事、また次の仕事へとつながるきっかけになったのです。

その後は行政、大学、企業の仕事と経験を積み、仕事をやりながら足りないと感じた部分を補うためにまた新たな資格を取得し、勉強会に参加し、それによってまた新しい仕事を受けるようになり・・・と、好循環が回り始めました。

キャリアカウンセラーとして大学で働く人、行政で働く人、企業で働く人、個人にカウンセリングをする人など、同じ資格を持っていても仕事のフィールドは本当にさまざまです。また、取得したからといって何かが保証されるわけではないこと、自分で広げていかなければならないことは、どの資格でも同じだと思います。

今はコンサルティングと講師業と企画の仕事をメインにしていますが、「何をやりたいか」「何が自分らしいか」を考えて実践しながら自分の強みを活かして進んでいくこと、同じ資格を持っている人との差別化をすることが、資格の活用にはとても大切だと感じています。

育休中も焦らず、人と比較せず、自信を持ってぜひいろいろなことにトライして楽しんでみてくださいね!「学び」「資格取得」はその中の1つに、あると思います。

高橋さんのMy Storyはコチラ