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働く女性の子育てや夫婦を考えるきっかけに。映画「メイジーの瞳」。

働く女性の皆さんこんにちは。Woo!では定期的に働く女性にオススメな映画ネタをご紹介しています。たまたま見かけたこの映画。まったくこの映画の存在は知らなかったけれど、見ている間に引きこまれていった「メイジーの瞳」。映画はほぼ子どもの目線で撮られていて、途中胸が苦しくなってしまうくらい。「大人の言動」について考えさせれます。第25回東京国際映画祭 コンペティション部門正式出品作品です。働く女性の皆さん、是非ご覧になってみてください。

1.6歳のメイジーから見た世界をリアルに写しだしている。

6歳のメイジーの瞳に映る、身勝手な大人の世界。自分の居場所を求めて歩き続けたメイジーが最後に選んだ答えとはー?

離婚した両親の家を10日ごとに行き来することになったNYに住む6歳のメイジー(オナタ・アブリール)。ベビーシッターだったマーゴ(ジョアンナ・バンダーハム)が、父の新居にいることに戸惑うが、元々仲良しだった彼女にすぐに打ち解ける。母が再婚した心優しいリンカーン(アレキサンダー・スカルスガルド)も、メイジーの大切な友だちになった。
自分のことに忙しい両親は、次第にそれぞれのパートナーにメイジーの世話を押し付け、彼らの気まぐれに我慢の限界を超えたマーゴとリンカーンは家を出て行く。母はツアーに向かい、メイジーは独り夜の街に置き去りにされてしまうのだが──。

映画『メイジーの瞳』公式サイトより引用

このあらすじを読んだだけで、また泣けてきそう。。

2.両親が喧嘩する日常が、子どもにもたらすものとは。

メイジーは6歳の女の子。色白で、目がくりくりで、華奢で、まるでお人形さんのように可愛い。メイジーの母親は売れてるロック・ミュージシャン(ジュリアン・ムーア)、父は美術品のブローカーで、明らかに母親の方が稼ぎがよく、マンハッタンの高級住宅もどうやら母親名義のよう。両親は顔をあわせる度に口論をし、汚い言葉で罵り合っている。

何がせつないかって、両親の喧嘩にメイジーは感情的には反応せず、日常の風景としてそのそばで普通に生活をしていること。本当は辛いだろうに、その感情をおさえることを覚えた子どもの、健気な姿を見て、普段の自分の言動を考えさせられます。

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3.親の愛とあかの他人の愛。メイジーはどちらを選ぶのか。

両親は結局離婚することになる。ところが、二人とも親権を手放さないため、メイジーは十日ごとに二つの家を往復しなければならなくなる。

大人の都合に振り回され、一見すごく可愛そうな子どもなはずなのに、物語には悲壮感がなく、キラキラしていて、何と言ってもメイジーが可愛くて、柔らかい気持ちにさせてくれるのが、この映画のすごいところです。父親の再婚相手のベビーシッターのマーゴとの癒されるひととき、母親の再婚相手のリンカーンと無邪気に遊ぶ時間、それらが、すごく幸せな瞬間として、あたたかく描いてあります。

それは、このメイジー役のオナタ・アブリールちゃんの演技力の賜物。いやはや、自然で、無駄がなく、表情としぐさで、全てが伝わる。すごいです。もうほんと一度見て欲しい。みんなきっと、メイジーの世界に引きこまれて、ぎゅーっと抱きしめてあげたくなるはず。

最終的に、血の繋がった両親を選ぶのか、血のつながりのまったくない赤の他人を選ぶのかという選択をする瞬間がメイジーにおとずれるのですが、私も子どもを持つ親として、自分を省みる部分がたくさんありました。

4.仕事をしながらでも、我が子には愛情をたっぷり注ぎたい。


とはいえ、メイジーの母親も分かる部分もあります。大事な仕事、大好きな仕事、抜けられない仕事、多くの人に求められている仕事、だからこそ、穴をあけられないから、子どもは二の次になってしまう。毎日そうじゃないけれど、仕事に夢中になっているときは、「あー保育園のお迎えに行かずに、このまま仕事を続けていられれば…」と思うことも正直あります。
でも、そういう日があったなら、次の日は思いっきり子どもと遊んであげたりしたい。うまくバランスはとれなくても、子どもへの愛情を二の次にしてはいけないと、強く思わされる映画でした。働く女性の皆さんもぜひ、ご覧ください。

(画像はCopyright©GAGA Corporation.より引用ー)

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