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女性活躍の第一線で走り続ける女社長に女子大生が突撃取材!~ナチュラルリンク 高野美菜子さん

こんにちは。ナチュラルリンクでインターンをしている丸本小夏です。
今回はWoo!の運営者であり、株式会社ナチュラルリンクの創設者のお一人でもある高野美菜子さんにインタビューさせていただいた内容をお伝えします。

高野さんの学生時代や就活の話も踏まえつつ、今すべきことが分からず途方に暮れている学生は何をすべきなのか、をお聞きしましたので、ぜひ最後までお読みくださいませ。

【プロフィール】
氏名:高野 美菜子(こうの みなこ)
会社名:株式会社ナチュラルリンク
職種:代表取締役
簡単な経歴:新卒で人材教育・コンサルティング会社に入社。成績ゼロの時代を経てトップセールス賞を3度受賞。女性営業育成や研修運営経験を経て、2009年10月、㈱ナチュラルリンクを設立。2013年に第一子出産。2017年に第二子出産。

1 100社落ちた後の、気持ちのリセット

ー丸本:では早速高野さんの経歴からお聞きしていきたいと思います。
学生時代はどのように過ごされていたんですか?

ー高野さん:私は小さい頃からずっと親の影響でピアノを習っていて、それで大学に行くようにと言われ続けていたんです。でもいざ大学を選ぶ時になって迷った挙句、「やっぱり普通の大学生活を送りたい!」そう思ってピアノの道を選ぶのはやめ、猛勉強しました。
しかし実際大学に入ってからは「アルバイトでお金を貯めて海外に行く」といった学生生活を謳歌し、どういった職に就くのかなど将来のことはほとんど考えていませんでした。

ー丸本:そんな大学生活憧れます!
就活を始められたのはどれぐらいだったんですか?

ー高野さん:就活準備は全然していなくて、実際に動き始めたのは3回生の終わり頃でした。やりたい仕事も定まっていたわけではなかったので様々な業種を合計で100社ほど受けました。その中には飛行機のパイロットもありましたね(笑)

ー丸本:パイロットですか!?すごく幅広く受けられたんですね。
結果はどうだったんですか?

ー高野さん:残念ながら結果はほぼ全滅で、7月時点でもまだ1社も内定が出ていない状況でした。ゼミの周りの同期はみんな順に内定が出ていたので、焦りもありました。

ただ自己分析もほとんどしていなかったため、次は本音でぶつかってみようと、今までのように自分を飾らず当たって砕けるぐらいの気持ちで臨みました。
半分涙目になりながらも偽りない正直な気持ちを語り、「今すごく悔しいので人の何倍も頑張って周りの人を見返したい。そのためなら何でもやります!」と、意気込みを語りました。

すると見事にそちらの会社に内定をいただけました。
結局自分を飾るのではなく、どれだけ素で、本音でぶつかっていけるかなのだとその時実感しました。

ー丸本:簡単そうに聞こえても、素で本気でぶつかっていくことはなかなか難しそうですね。
自分を繕ったり飾ったりしても、人事の方はお見通しなのでしょうか・・・!?

ー高野さん:人事の方は出会って3秒で大方を決めている、という話を聞いたことがあります。
もちろん沢山の人を見てきた経験値があってこそできることですが、だいたい最初の印象が当たるそうなんです。

ー丸本:「出会って3秒の印象が大事」とはよく言いますが、就活にも深く通ずることなのですね。

2 社長に憧れ、社長になるまでの道

ー丸本:では入社されてからはいかがでしたか?

ー高野さん:最初はとても苦労しました。もともと希望していなかった営業に配属になったのですが、面接の際に「何でもやります!」と意気込んでしまった手前引けなくて。
ただ営業の中で会う人は社長さんが多く、その頃から「社長」という響きに憧れを持っており、「いつか社長になってみたい」と漠然と考えていました。

ー丸本:もうその頃から社長になる事を考えておられたんですね!
営業の仕事は大変でしたか?

ー高野さん:そうですね。なかなか成果は出せず、営業会議で怒られることもしばしばでした。そんな中、皆の前で怒られたときに悔しくて、「じゃあ営業で一番になります!」と思わず宣言してしまいました。
でもその日から「どうすれば1回でアポをもらえるのか」「じゃあそこから契約につなげるにはどうすればいいか」、そういったことを考えながら仕事をするようになり、今まで嫌々仕事をしていた時よりもやりがいを感じられるようになりました。

ー丸本:他に成績を伸ばすために努力されたことはありますか?

ー高野さん:当時トップセールスのA さんという先輩がいて、彼女は仕事もできるし残業もほとんどせず颯爽と帰っておられたんです。どうすれば彼女のように仕事ができるんだろうと考えた結果、「私、Aさんのマネしていいですか?」と直接お願いしました。最初は持ち物や話し方をまねていき形から入っていったのですが、そうする中で色んな仕事のコツや時間の使い方が徐々に見えてきたんです。

「できる人を徹底的にまねる」のは一種成功への近道だと感じました。

ー丸本:そんな発想があったんですね!私も実践したくなりました。
ではそこから今のナチュラルリンクを立ち上げるにあたった経緯を教えてください。

ー高野さん:起業するきっかけになったのは営業先の社長さんとのやり取りでした。ある日「将来はどうなりたいの?」と尋ねられたのですが、その時は20代なかばで将来に対してとても悩んでいる時期でした。答えが出せず、もんもんとしている時にそのようなことをきかれ、とっさに1年目に漠然と思っていた気持ちを思い出し「社長になりたいんです」と勢いで言ってしまったんです。

ただ全く準備もしていなかったのでその時すごく怒られて、「本気でやるなら、いつ起業するのか今すぐ決めろ」とまで言われて。

「じゃあ1年後に起業します!」そう宣言したのをきっかけに今の会社を立ち上げることになりました。
数年後にその社長さんとお話していたらご自身がきっかけになった事をすっかり忘れておられて、大変驚きました(笑)

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3 偶然を機会にするには?

ー丸本:では私のように将来にしたい事を明確にできていない学生はどうすればいいのでしょうか。

ー高野さん:自己分析が大事だと思います。とは言えいきなりするのは難しいと思うので、段階的にまず自分がどのような方法で自己分析をするのが得意か見つけてください。人はだいたい下の三つのタイプに分けられると思うんです。

①人に話すことで自分を知っていくタイプ
②様々な人の話を聞く中で魅力を感じることを見つけていくタイプ
③自分の中で内省を重ねていくタイプ

これが分かったら、あとは実践していくのみです。

ー丸本:私はきっと①番の「人に話すことで自分を知っていくタイプ」なんだと思います。ということは自分の考えていることや夢をたくさんの人に聞いてもらうといいんですね。

ー高野さん:そうそう、そうやって自分の興味や夢を探っていってください。特に人に話を聞くときは、その経験者に話を聞くのが一番ですよ。

ー丸本:なるほど。ぜひ試してみます。
最近「キャリアプランニング」という言葉をよく聞くのですが、いったい何年先まで考えればいいのでしょうか?

ー高野さん:昔と今とで「キャリアプランニング」の考え方は変わってきていると思うのですが、スタンフォード大学の教授によって考案された、有名なキャリア理論である、「計画的偶発性理論(プランドハップンスタンスセオリー)」というものを紹介しますね。
これは「キャリアの8割は予想もしなかった偶発的な出来事によって形成される」という理論です。でも偶発的なものだからといってその機会が訪れるのを指をくわえて待つのではなく、いかに周りの出来事を自分の機会にしていくかについて述べられているのです。
そのために必要な要素というのが、

「好奇心」― たえず新しい学習の機会を模索し続けること
「持続性」― 失敗に屈せず、努力し続けること
「楽観性」― 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
「柔軟性」― こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
「冒険心」― 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

です。これらを持ち周りに神経を研ぎ澄ませることがキャリアを形成する中で重要になると、私は考えます。
※内容の一部、「計画的偶発性(プランドハップンスタンス)理論とは?」からの引用

ー丸本:今の時代に合った、柔軟な姿勢を養える理論ですね。
遠い未来を見るより、今現在立っているところを見つめるべきだということがよくわかりました。

ー高野さん:この考え方を持つことで、今を楽しみ充実させることにもつながると思いますよ。

4 強みを見つける、活かす本

ー丸本:大学生にお勧めの自己啓発本はありますか?

ー高野さん:一番おすすめは、「ストレングスファインダー」です。これは今企業で働く人の間でも話題の本で、34ある項目の中から自分の強みを5つ発見できるというものです。
専用のサイトでテストを受けて、その結果の解説が本の中でされているといった形式になっています。
自分の強みを発見できるとともに、その強みを持った部下にはどのように仕事を与え関わればいいのか、というチームビルディングにも役立つ本です。

ー丸本:自分の強みが分かっていると就活にも、入社後にも役に立ちそうですね!

ー高野さん:そうですね。この本のポイントは弱みではなく強みの部分に目を向けるという事なんです。

日本人は欠けている部分を修復しようと努力しがちですが、弱点を克服するのって非常にしんどい事ですよね。だからこそ、他の人よりも抜きんでている要素は何かを見つけ、その強みをより強固なものにしていく。自分の得意なことを伸ばしていくのは前者ほどしんどくないですからね。

ー丸本:確かにその方が楽しく自分を成長させられそうですね。

ー高野さん:はい。自己分析にはやはり「ストレングスファインダー」が一番よいと思います。もう既に本を持っているという方はこちらのサイトも併せて読むといいですよ。特徴から、この強みを持つ人のリーダーシップや大学生活をどう充実させるかまで詳しく書かれています。
ストレングスファインダーまとめサイト

ー丸本:両方とも読んでみようと思います!
自己分析の方法から考え方の理論まで詳しく教えていただき、どれもすぐに実践できる事なので一つずつ試してみようと思います。

本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。