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働き方変革シリーズVol3.効率よく働くには、断る勇気を持つこと

働く女性の皆さんこんにちは。Woo!を運営する株式会社ナチュラルリンク高野です。今回は働き方変革シリーズ第三弾!テーマは「断る勇気を持つこと」についてです。

1 依頼された事には100%答える!

世間には、

・依頼された事には100%答える!
・頼まれごとは試されごと!
・お客様は神様だ!

という考え方があります。

確かにその通りですし、新人の頃や、新しいポジションで何かを始めた時、会社を興したばかりの時なんかはそれでいいと思います。

ただ、質を追求してより効率よく仕事をするためには「断る勇気を持つこと」もまた、必要だと思うようになりました。(何が正解で、どれが良い悪いということは決して無いんですが…)

私はクルマオタクな夫の影響で、今ではすっかりクルマ好きになりまして、週末は家族で車のディーラーに顔を出すことも多いです。(買わないのに見に行ったりするという…爆)

ある時、ポルシェのディーラーに足を運んだとき、今まで行ったディーラーの営業スタンスとのあまりの違いに驚きました。

2 ポルシェから分かること

「新車の場合、仮に今決めて頂いても、納車は1年後になります」

というのです。

えー1年後って…!!!待たせすぎやろ!もっと頑張れよ!…って少なからず思いますよね。

理由を聞くと、ドイツのポルシェ本社の工場では、ブランドと品質の維持のために毎月の生産台数が決められていて、注文が多いからといって生産台数を増やすことは絶対にしないそう。

普通なら、「注文が多いから、フル稼働でガンガン作るぞ−!儲けるぞー!」という風になりそうなものですが、それは一切しないのだそうです。

1年も待つのが嫌なら、ディーラーが既に仕入れている在庫や中古車から選ぶことになりますが、それが嫌な場合は、

「待てないの?あ、そう、じゃあ買わなくていいよ」というスタンス。

さらに値引きはほぼ無し。

すげぇ…。っていうか何様…!?笑

しかしこうして生産台数をむやみに増やさず、値引きもしないことで、ポルシェは高収益な財務体質を構築することが出来ています。また驚くことに、1年間待たせると顧客の期待は一層膨らむにも関わらず、その期待を大きく上回る車を提供するため、一度ポルシェを買った人もう二度とポルシェから離れられないのだそう。

また中古市場に出回る車が少ないので、新車を売る時の寝落ち率が他社に比べると圧倒的に低いわけで、それは顧客にとってもプラスであり、結果的にポルシェはブランドと品質を保ち続けることができる。

そしてこの不景気で車離れと言われている時代に、ポルシェは昨年、過去最高益を叩き出したのです。

売上高は過去最高の215億ユーロ(約2兆7122億円)。前年の172億ユーロに対して、25%増加した。また、営業利益は34億ユーロ(約4290億円)。前年の27億ユーロから25%増え、過去最高の営業利益を記録した。

2015年の世界新車販売は22万5121台と、こちらも過去最高を達成。前年実績に対して、19%増と伸びた。
2015年は、全ての販売地域で2桁の成長を達成。単一国の最量販市場は、米国を抜いた中国。2015年は、前年比24%増の5万8009台を販売した。米国は10%増の4万7007台。地元ドイツは、21%増の2万8953台を売り上げた。

ポルシェのオリバー・ブルーメCEOは「驚異的な業績でさえ、ポルシェの基準だ。今期もまた、成功の途上にある」と述べ、自信を示している。

(引用:Response:ポルシェの通期決算、営業利益は25%増…過去最高 2015年)

すげぇ…。

…ってあれ?…働き方変革の記事のはずが、いつの間にか車の記事にすりかわっている…(爆)

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3 断る勇気を持とう

話を戻して…

トヨタのように、あらゆるラインナップと販売数で勝負して市場を押さえていく戦略もありれば、一方でポルシェのようにニッチに攻める戦略と…どちらもあるわけで。私たちナチュラルリンクは本当に小さく吹けば飛ぶような会社なので、圧倒的にポルシェ戦略のほうが合っていると、その時に感じたわけです。

それには、「断る勇気を持つことが必要なのだ」と気づきました。

今までは、あれもこれも二つ返事で「やります!」と答えていました。私は、一つのことをずっと続けるのが苦手で、新しいことをどんどんやりたくなるタイプ。

女性活躍推進の分野である程度認知され、無理に営業をかけなくてもご依頼を頂けることが増えてきたので、「よし!次だ!チャンスを掴むぞ!」とばかりに、どんどん新しいことに取り組んできました。

・「今度女性活躍推進のイベントするんだけど一緒にやりません?」→「やるやるー!」

・「高野さんに紹介したい人がいるので会いませんか?」→「会う会うー!」

・「一緒に協業、コラボしませんか?」→「するするー!」

実はWoo!の立ち上げと時期を同じくして立ち上げた「女性の採用のサイト」もあります。(ドメインを取得してサイトも作ってはいますが、今は眠っています…)

それによって会社ができることが増えたり、売上が上がることが大事だと思っていたのですが、当然ながら、全てのことにおいて期待以上の結果を出さなければ次には繋がりません。

つまりは新しいことが5つあれば、5つについて120%の結果を出すために労力と時間を注がなければならないわけで、私には結果的に長時間労働をしなければ仕事を回せない状況に陥っていたのでした。

人間はやろうと思えば何でもできると思いますが、一方で自分の実力や能力を過大評価せず冷静に把握するって大事ですよね。

優秀な社長であればできることだと思うのですが、私にはキャパオーバーだっただろ?っていう話で…。

4 この1年間は、新しいことに手を出さない!

私たちのような小さな会社は、「あれこれやることではなく、あれこれやらず1つのことに集中して結果を出すこと」が大切。

女性活躍の分野で関西では少しは認知されたとはいえまだまだですし、1つのところで圧倒的に結果を出すことにまずは力を注ぐべきだと気づきました。

…と考えた時に、「今私たちがやるべきことは、Woo!に全神経を注ぐこと。Woo!をまずは関西の働く女性のハブサイトにすること。あれこれするのはWoo!が成長してから。」という結論に至ったのでした。

そこで、「この1年間は新しいことに手を出さない!」と決めました。

…また極端やな…。

ご依頼頂く研修や講演、コンサルティングについては、現在の収益の柱なので今まで通りさせて頂きますが、それ以外で自分たちが攻める仕事については、Woo!に関わることしかやらない。

依頼されても断るか、別の先を紹介すると決めました。またWoo!関係で新たにお会いしたいと言われても、極力WEBでの打ち合わせや顔合わせにさせて頂き、それが難しいならお断りしようと決めました。

こうやって公言すると、「あ、高野さんはそうなんだ、じゃあせっかくだけどあの話は別の人にしよう」とチャンスを逃すことも出てくるかもしれません。でもそれは、ご縁が無かったんだと潔く諦めることも今は必要かなと思っています。

新しいことをどんどんやりたい私にとっては、凄まじい制限であり過酷なリハビリですし、この決断が良いのか悪いのか結果が出てみないと分かりませんが、まずは結果が出るまで自分と自社が実験台になり、検証してみようと思っています!

これからも引き続き、働き方変革シリーズコラムにお付き合い頂けますと幸いです。

過去の働き方変革シリーズ記事一覧はこちら

働き方変革シリーズVol1.私が働き方を変えると決めた決定的な理由
働き方変革シリーズVol2.知っておこう!在宅ワークの思わぬ落とし穴