3.出産で、人生最大に病んでしまった!
ー井本:また当時の上司の一言もその後の仕事への取り組み方を変える大きなきっかけとなりました。
「中途採用のニーズばかり聞くのではなくて、もっと大きい営業をしてみたら?」と言っていただいたんです。
経営課題を「人」というアプローチから解決するのが俺たちの仕事だろ?もっと高い視点でヒアリングすることで見えてくるものがあるよ。うちの会社は採用だけでなく、他部署には広告とか、研修とかもやっている。それも含めて本当にお客さんの役に立つ営業ができるはずだ。
大発見でした。さっそくアドバイスを参考にしていくと、改めて営業の面白さと醍醐味を実感できるようになりました。また、自部署の成果にならなくても、他部署の成果としてまた連携がとれることで、仕事の幅が大きく広がることにも気づきました。このやり方が社内でも評価され、世間の景気も徐々に回復し、自分も浮上していきました。
職場と夫両面からもらったアドバイスのおかげで乗り切れましたね。
その後27歳で出産。「母親」になることも私にとって大きな夢の一つだったので嬉しかったです。妊娠期間はとても楽しく、「きっと自分は子どもを産んで更に幸せになっていくんだ」と思っていましたが、甘かった(笑)
出産して1カ月、人生で一番病んでしまいました。
今まで、自分の好きなようにやってきたのに、何一つそれができない。
一日中、おっぱいをあげて、おむつ変えて、夜泣きで起きての繰り返し。
そして、この得体の知れない物体の命の全責任を負っているというプレッシャー。
仕事の大変さとは比べ物になりませんでした。仕事をしている間は、役割に支えられて頑張ることができましたが、仕事も、役職も、何もかも脱捨てた自分はなんて小さいんだと情けなくなりました。
その後、自分も外に出る余裕がで徐々に復活することができましたが、自分は外に出ないとだめな人なんだとと痛感しました(笑)
4.パワーママプロジェクトとの運命の出会い
うちの会社は平均年齢が若いこともあり、当時の社内には、境遇が似ていて色々相談できる先輩がいなかったので、「育休中にロールモデルの先輩ママと出逢おう!」と決めました。そこで、起業家ママや働くママの交流会等に、色々顔を出してみました。
そこで出会った方が、ワークライフバランスコンサルタントの資格を持っていると聞き、「せっかくだから育休を活かして資格を取ろう」と申し込んだところから、ネットワークが広がっていきました。
また勉強するうちに、
今の会社にも取り入れられることはたくさんあり、まだまだ自分にもやれることがたくさんある。
と思うようになり、上司に交渉して教育担当のポジションを作ってもらうことができました。
そのような仕事をしている人は、社内ではいなかったので手探りでしたが、せっかくの育休を無駄にしたくなかったので、思い切って交渉した結果、現在は教育の責任者として時短で管理職にしていただいています。
その後知人に、「東京でパワーママプロジェクトという団体を運営している人がいるから会ってみない?」と言われてお会いすると「パワーママを関西でもやりたいから、関西の立ち上げと運営やってくれない?」とお声がけ頂きました。
確かに自分が参加するのもいいけれど、どうせなら自分が運営したほうがいいと思い、お受けすることにしました。
そして2014年11月、パワーママプロジェクト関西が立ち上がりました!
私自身、世間の「母親像の固定概念」が相乗以上に根深く、そのことが辛くて自分を見失いかけた時期があったんですね。
母親なんだからこうしなさい。奥さんだからやるべきだ。
でも、そんなの誰が決めたんや−!と発狂しそうになることもありました。
母親と言っても、生き方は人それぞれなので、千差万別あっていいはずです。ワーママがそう思える場所を、パワーママプロジェクトを通して提供していきたいと今は思っています。
今後のパワーママプロジェクト関西の目標は、「関西で、意欲的な働くママのコミュニティと言えば、パワーママ!」と言われるくらい、影響力のある存在になることです。企業とも色々なコラボができるようにしていきたいですね。
女性が輝ける場所を作り、そこで輝ける女性を増やしていきたい。
欲張りな女の人が日本を救う!それができる風土を作っていきたい!
まだまだ小さい団体なのですが、来年はメディアに出たり、協賛企業と組んだりできるよう、
仕事も、プライベートでの活動も、育児も、全部欲張りにやっていきますね!
2
この記事へのコメントはありません。