3 オススメ理由②1つずつ理解し、納得した上で読み進められる校正
オススメ理由の2番目は、「1つずつ理解し、納得した上で読み進められる校正」であることです。
会計の本を買って読んでみたものの、途中で挫折してしまうことがよくありました。私の場合その理由は、「自分の理解を越えて、本がどんどん難しくなっていくから」でした。
まだ初歩的なことをよく分かっていないのに、「このあたりはもうわかったよね?」と言わんばかりに、内容がどんどん難しくなっていく。ですから「著者は専門家やから分かるかもしれんけど、こっちはわからんねん」という気持ちになってしまい挫折してしまう…。
(私があまりにも理解不足という点は否めませんが…)
一方で今回オススメのこの本は、漫画でストーリー仕立てで書かれていることもあり、読み手の理解のペースにあわせて、進んでいってくれます。
例えばまず「大切なのは、売上よりも利益を残すこと」。それはなぜか?という理由が分かった上で、では「利益を残すにはどのような方法があるか」が書かれています。「なるほど、まずは経費を抑えることが大事なのだ」と分かった上で、「ただし、経費を削減するだけではお店は発展しない」というストーリー展開になります。
一つ一つ、理由を理解して納得しながら階段を登っていくことができるので、最後まで一気に読み進めることができるのだと感じました。
私の場合は読むのに1時間もかかりませんでしたが、読み終わった後に「管理会計において必要な考え方の大枠」は理解できた感覚になりました。
4 オススメ理由③数字データが1つの会社の事例で統一されている
大学の頃に簿記の本を読んでいた時、「なぜ1つの本に、業種や業態が違う様々な会社の数字例が出てくるのだろう、余計わかりにくいなぁ」と思ったことがあります。
著者の方は、読み手のことを考えて様々な業種の事例がある方がいいと思われているでしょうし、ある程度会計知識がある読者なら、様々な事例を見ることで学べることも多いと思います。
でも、初心者にとっては、少しややこしいですよね。
そういった点でこの本は、「主人公が勤める小売業の会社」の1社の数字をもとに説明がされていくので、一貫性があって分かりやすいです。
「私は小売業ではないから見てもわからない…」と思う女性の方も多いかもしれませんが、管理会計を学ぶなら、仕入れや在庫管理が必要で、売上状況が分かりやすく、各店舗の店長によって管理が少しずつ違うという小売業はとてもいい事例だと思いました。
初心者が学ぶ目的で書かれているので、すでに管理会計のことをご存じの方や、ある程度基礎があった上で勉強したい人にとっては、物足りない感があるかもしれません。
ただ、ある程度知識があった上で、後輩や部下に教える必要がある方にとっては、「どのように説明すれば新人でも理解できるか」という点が分かるので勉強になります。
主人公の恋愛がうまく行き過ぎて、そこは女子的には「そんなトントン拍子ある!?」というツッコミをしてしまいましたが(笑)…
数字が苦手な働く女性の方、女子大生の方、管理会計を扱う部署に所属された新人の方には、是非オススメの1冊!
『マンガで入門! 管理会計が面白いほどわかる本(著者:森岡寛さん)』はAmazonからも購入できます!
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