働く女性の皆さんこんにちは。小川由佳です。
私は総合職なのですが、比較的古い会社なので、一般職の年上の女性の先輩も多くおられます。総合職として上を目指すよう会社から期待されている一方で、一般職の女性の先輩を敵に回さないというか…うまくやっていくことが大事だと感じているのですが、自分のキャリアアップと、先輩女性との良好な人間関係を両立させるために何か工夫やアドバイスがあれば教えて頂きたいです
現在、女性の職種は総合職と一般職とに分かれていることも多く、その場合のお付き合いの仕方で悩むこともありますよね。
私も、相当昔のことになりますが、メーカーへ新卒入社してすぐの頃、会社の寮ですれ違ったりお風呂(共同)で一緒になった一般職の先輩方に「おはようございます」や「お疲れ様です」といった挨拶をしたところ、無視されてしまい、それがずっと続いたことがありました。当時の一般職の先輩方にも、新卒で総合職として入社してきた私たちに対して、何かしら思うところ、わだかまりがあったのかもしれません。
それはさておき、ご質問にあった「一般職の先輩方とのお付き合いの仕方」の悩みについて考えてみましょう。
職種の違いの捉え方
この悩みについて思ったことですが、その悩みの根底にはもしかしたら、総合職が上、一般職が下みたいな意識はないでしょうか。
もし仮にそうだとしたら、そもそも総合職と一般職は上下の関係ではなく、職種、専門領域が違うのだと考えてみたらどうでしょうか。というのも、実際そうだと思うからです。
例えば、総合職は(部署にもよりますが、例えば)お客様を総合的にサポートするスペシャリスト、一般職は社内事務のスペシャリストという感じです。
それぞれが何らかのスペシャリストだと考えれば、総合職と一般職の違いも、単に専門領域や役割が違うだけです。お互いがお互いをリスペクトするという関係性も可能なのではないでしょうか。
ちなみに、これって、管理職と一担当にもいえることです。
特に女性の場合、「管理職になること」は、「周りの人たちよりえらくなること」であり、「周りの人たちより優秀でなければいけない」とか「チームの業務全てに通じていないといけない」と考えがちな傾向がある気がします。でも、そもそも管理職は「チームをまとめて、チームで成果が出せるようにする」ことが役割、一方、担当者は「担当業務について成果を出す」ことが役割・・・というように、役割が違うだけです。オーケストラでたとえると、指揮者なのかバイオリン奏者なのかといった違いです。
そう考えると、お互いがお互いをリスペクトする関係性が可能となるし、管理職となることをそれほど恐れずにすむように思うのですが、いかがでしょうか。
さて、話が少しそれてしまったので、もとに戻すと、まずは「総合職と一般職とを役割の違いだと捉え、相手をリスペクトする」ことが、相手と良好な関係を築くためのポイントではないかと思います。
コミュニケションを取る時のコツ
さて、もう1つのポイントを付け加えると、相手とコミュニケーションを取るときに「人と事を切り分ける」ということです。
ここでいう「人」とは、相手自身、つまり、相手の人格や性格、価値観等、相手の存在自体に関わるものを指します。一方、「事」というのは、出来事や行動等、相手が選んだものや行ったことを指します。で、大切なのは、相手とコミュニケーションを取るとき、「人」、つまり相手自身を尊重しながら、「事」については率直に伝えることです。
例えば、相手が何かミスをして、そのミスの影響をこちらが被ったとしましょう。それを伝えるとき、「書類の記述にミスがあったため、お客様に再度来社していただく必要が生じてしまい、お客様のクレームにつながりました。そのため、今度から・・・していただけないでしょうか」というように、そのミス(出来事)に限定して伝えるということです。
ミス=行動というのは、あくまで自分で選び取れるもの、いくらでも修正が可能なものです。ですので、指摘されても、そのときは一瞬ネガティブな感情をもっても、それは一過性の感情ですみます。一方、「○○さんって、本当に・・・ですね(・・・は、ネガティブな意味合いの言葉)」というように、相手自身(存在やあり方自体)を否定するようなことを言ってしまうと、これは相手自身変えようのないもの。相手との間に、しこりやわだかまりが残ってしまいます。
以上、何かしらご参考になれば幸いです。
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