3 栄養学が日本で大ブレイクした結果。
明治時代に西洋医学や栄養学が輸入された当初は、まだ多くの日本人が貧困や戦争、飢饉などの影響で満足に食べられなかった時代でしたから、
滋養や栄養の摂取を推奨することで栄養失調や餓死などを防いできました。
ただその後飽食時代を迎え、癌、アレルギー、糖尿病、不妊症、精神疾患などの生活習慣による疾病が激増します。
食べ過ぎによって胃腸をはじめ、内臓の消化機能、解毒機能が落ち、自然治癒力が損なわれた結果、多くの病氣が起こるようになりました。
それなのに、さらに「○○予防には△△を食べましょう」と勧めるのはいかがなものかと思います。
「満腹により起こった病は空腹でしか治らない」と言い放ったのは医学の祖ヒポクラテスですが、栄養学がここに触れていないのは、病の本質を理解せず、栄養素が不足しているから病気になるという古来の考え方に固執しているためだと考えられます。(例えば癌という字も、やまいだれの中に、品(食品)を山(ほど食べる)と書きます。石塚左舷や桜沢如一を始めとする、日本の食養生学を築き上げた偉人達の中には、癌を食べてどうにかしようと考える人は一人もおりません)
日本は学校給食や病院食に栄養学に則った献立を推奨し、健康産業に年間16兆円ものお金をかけながらも、世界に流通する薬の3割を、世界人口の1.7%に過ぎない日本人が消費し、国民医療費が40兆円を超えるという一億総半病時代が、現代の日本の姿です。
栄養管理を国民の生活レベルに浸透させた結果というには、あまりにもお粗末な状態だと考えざるを得ません。
栄養学そのものが悪いと言っているのではありません。
ドイツ人の健康的な生き方を学問にしたのが栄養学ですので、ドイツで、もしくはドイツ人向けに、豊富な知識を使って頂ければ良いだけです。
4 栄養素を取るメリットの裏側を考える。
また栄養素が取れていれば大丈夫と言うのであれば、食環境の汚染はどうなるでしょうか。
例えばカリウムが豊富で健康フルーツの代表格とされているバナナは、フィリピンなどの農園で大量生産されていますが、日本などに美しいまま輸出するためにヘリコプターで農薬を散布しています。
農園の従業員の方が癌や白血病などで突然死されたり、農園の近隣で生まれた子供が魚鱗癬や水頭症などの先天異常を持って生まれている現状を取り上げないのは疑問です。
虫を殺すほどの薬ですから、人体にも有害でないはずはありません。
そのリスクを引き受けてでもカリウムを取ろうとするよりも、例えばむくみや便秘を改善したいのであれば、腸を冷やす食習慣を止めれば良いだけです。
バナナを嗜好品の一つとしてたまに摂るなら問題も少ないでしょうが、健康や美容に良いと摂り続けている方がいらっしゃるとすれば、用心深く今後の体調の変化を観察したほうが賢明です。
もちろん生活環境や運動量、食習慣のバランスによってどのくらいまでなら食べても大丈夫かという量は人によって異なります。
単純にバナナが「身体に良いか」「身体に悪いか」という二極論で考えてしまう方は、現代のメディアの情報に振り回されている証拠です。
物事の良い部分だけ見ればきれいですし、言うほうも聞くほうもラクなのかもしれません。
ただ医療人としてしっかりと問題提起したいのは、「健康のために」と信じた情報で「病が悪化してしまう」方が多すぎるという健康情報の功罪です。
ネット社会の広がりを止めることは出来ませんので、情報の消費者一人一人が、自分の選択に責任を持って行動することが、健康を守るための秘訣です。
郷美由貴さんの治療院の案内
体質に合わせた日本伝統医療に基づく施術(鍼灸、吸玉、脈診、腹診、舌診、望診、経穴診、推拿、漢方温灸)と、食養学指導(体調を読む技術と食習慣を調整する原理原則の教授)で、病氣から卒業するまでの期間を決めて、再発予防に特化した医療を提供しています。何をやっても治らなかったアレルギー疾患、精神疾患、癌、婦人科疾患を本氣で治したい方にお応えします。
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【養生医療サロンあくあ美療鍼灸院】 院長 郷美由貴
はり師きゅう師(国家資格)
自然医食フォーラム認定食養指導士
天津中医薬大学検体解剖研修修了
正食協会マクロビオティック料理教室上級修了
◆ラジオ番組出演情報
2016年12月26日(月)8:30~9:00
ラジオ放送局「ゆめのたね」
「おいしく!楽しく!美しく!そして貴方らしく!」
関西チャンネル 月曜日 8:30 – 9:00
◆マキノ出版『壮快』2016年8月号・9月号にインタビュー取材が掲載されました。
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