3 モーレツ社員さんのおかげで今の日本がある。
近年、日本経済は、低迷しているとか、沈みかけているとかよく言われるけれど、戦後ボロボロの状態から、よくここまで来たもんだな~と思う。
今の日本があるのは間違いなく、高度経済成長期に、モーレツ社員の男性陣が死に物狂いで働きまくってくれたおかげだ。(その男性陣や家庭を支えた奥さんたちの力でもある。)
そしてそんな中で、女性が働く茨の道を切り開くために、男性と同じように働き、戦ってくれた先輩女性たちのおかげでもある。
結果として「ああはなりたくない」と女性の後輩から思われてしまい、ロールモデルになり得ないと指摘されることがあるが、当時はそうせざるを得なかった部分が少なからずあったんだと思う。
そう、みんな、一生懸命だったんだと思う。
そこに対してはむしろ、「有難うの気持ち」というか「ねぎらいの言葉」が要るのではないか。
ただそれはそれとして、時代は変わり、変化の速度もネットの普及により急激に速くなった。そんな今の時代に生きる私たちは、過去の成功体験にしがみつくのではなく、勇気を持って変わらないければならない。
さらに日本は「超人手不足」の「超高齢化社会」に突入するときたもんだから。
今は、仕事以外に重要な役割を持つ人が増えた。
総務省統計局のデータによると、働く女性の割合はここ30年ずっと増加傾向にある。
それに伴い、共働き世帯数も全体の半数を超えた。
保育園の送り迎えでは、朝はパパの姿をよく見かけるし(あ、うちもそうだ)、女性だけに限らず「共働きで子どもの面倒も見ないといけないから残業や転勤は難しいし本当はしたくない」という男性は増えていると聞く。
また、2007年に団塊の世代が一斉退職し、あと5年たつとその世代が75歳~80歳の要介護世代に突入する。
となると、今働き盛りの40代、50代の役職者の人たちも、親の面倒をみるために介護休業をとったり、時短勤務をしなければならなくなる。
年齢性別問わずみんなが、明日は我が身なのだから、「仕事に自分の時間の全てを捧げ、フルで働ける人にのみ対応した企業システム」はもう破綻している。
その上、少子化により若者の働き手が減っているので、日本の中で働く人は減る一方だ。
4 みんなが、変わろう。
だからといって、「働く人が2割減るから、会社の売上目標も2割減らしていいよー」なんていう会社はきっとなくて、どこも昨対を超える業績目標を掲げて進んでいくだろう。
だったら「そこで働く人みんなが、変わらないといけないよね」って、「マネジメントや、働き方や、考え方を、みんなが変えないといけないよね」という話だ。
残業ありきな管理職男性は、定時で仕事を終える働き方に変え、
共働きパパも、会社が変わらないと嘆くのではなく勇気を出して自ら働き方を変え、
女性も自分で一生稼ぐ覚悟を持ち、
ワーママは母はこうあるべきの呪縛から勇気を出して抜け出し、自分なりの両立の形を創り出す。
そういうみんなの一歩の積み重ねが、きっと目の前の環境を、家族を、部署を、会社を、社会を変えていく。
誰かを否定したり、責任を押し付けあうのではなく、全員が、無意識に持っている価値観や固定概念を捨てて、一人ひとりが変わらないといけないのだと思う。
とはいえ、人は急には変われないから、今は過渡期で、混沌とする時期なのかもしれないな。
いつの間にか気付けばみんながスマホを持っているように、あと10年もしたら状況は少しは変わっているんだろうか。
でも考えてみると、江戸時代には自分の職業は自由に選べなかったし、新たしいことをしようとすると命を狙われたり殺されていたことを思うと、今の日本は随分と住みやすくなった。(欧米からしたら遅れてるとはいえ)
自分の一歩が、社会を変える。
途方もないかもしれないけれど、誰かのせいにするのではなく、私も出来ることを一歩ずつやっていこうと思う。
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