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女性活躍企業の社長に編集長が突撃取材!〜エクス 抱厚志さん〜

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Woo!編集部。運営会社である株式会社ナチュラルリンクは、"働く女性をHAPPYに 女性のチカラで企業を元気に"という思いのもと、Woo!の運営や、企業の女性活躍推進サポート事業を行っている会社です。


働く女性の皆さんこんにちは。大好評の、女性が活躍するベンチャー企業の社長インタビュー。

今回のゲストは、株式会社エクスの抱厚志社長。「日本のものづくりをITで支える」という思いのもと、製造業の生産管理システムを製造、販売し、業界でのシェアは国内トップクラスを誇ります。「製造業向けの生産管理システム」しかも「IT」と聞くと、男性ばかりのゴリゴリな会社のイメージがある人も多いはず…でも実際オフィスにお邪魔すると、女性社員さんも多く、しかも女性リーダーもおられるから驚き!今回はエクス創業者でもある、抱(かかえ)厚志社長にお話を伺い、事業にかける想いを丸裸にしてきました(笑)!(TOP画像は趣味のベース演奏の図)

1.学生時代から「将来は会社を興そう」と思っていた。

2016.2.24 12時写真①

ー抱:僕の実家は商売をしているのですが、後を継ぎたくありませんでした。それは、父親や事業内容が嫌ということではなく、純粋に「分でゼロから事業を興してみたい」という気持ちがあったから。実際僕は、学生の頃から株や商売をやっていたんです。

ー高野:学生の頃から商売とは…私の学生時代は、バイトと旅行しかしていませんでした…すごいです…!!!

ー抱:そ、そんな驚かなくても(笑)…とは言え、ビジネスをしていたわけではありませんでした。マネーゲームで増やしたお金で、商売をしていたという感じですね。そうそう、マネーゲームと、商売と、ビジネスって、全然違うんですよ。

・マネーゲームとは、単純にお金を増やすこと
・商売とは、人と人の関係性の中でやり取りが生まれ、お金やものが動いたりすること
・ビジネスは、サービスを作り世の中にイノベーションを起こすこと

という意味で、僕は『ビジネス』がしてみたかった。そして『コンピューターに関わる仕事』がしたいと考えました。今までの歴史を見てみると、農業社会から工業社会になり、情報社会になっている。つまり今後はコンピューターの時代になっていくだろうとぼんやり思ったわけです。

ただ、コンピューターの分野のことは何も分からないので、それには一度企業に勤めてみる必要がありましたが、ここでネック…。僕、文学部で、バリバリの文系だったんです。

ー高野:理系と対局にある学部ですね…。どちらかと言うと女子の学部というイメージがあります…。

ー抱:そうなんです。コンピューターやシステムの会社に就職となると、やはり理系の学生の方が有利です。それなら、「文系でもエンジニアになれる教育の仕組みを持った会社」を探そうと思い就活をはじめました

色々内定は頂きましたが、「将来起業したい意思を伝えた上で、文系でもエンジニアになれる道がある企業」である大手システムインテグレータに入社しました。入社した頃は、「5年勤めて独立しよう!」と思っていましたが、仕事が大変面白く、結局10年間働きました。

ー高野:面接の時点で「将来起業する!」と伝えられたのですね。「起業すると言って落とされたらどうしよう…という気持ちが先に来てしまい、普通はなかなか言えないものだと思います。

ー抱:普通はそうやと思いますよ。そういう意味で、僕は生意気な学生だったわけです(笑)。でも起業するという気持ちがあったので、社内では率先して手をあげ、様々なことを経験させて頂きました。「全ての経験が将来の学びになる!」と思うと、僕にとっては全部が学びの種でした。責任ある仕事や、部下を持つこと、難しいお客様の担当まで…たくさん任せて頂いて、本当に面白かったです。

ー高野:どんな会社に入っても、自分次第で仕事は面白くしていけるのですね。ただそんなに面白かったら、「もうこのままこの会社に勤めておこう。大手で、先は安泰だ」とはならなかったのですか?

ー抱:そうはならなかったですね。「起業する」気持ちが強かったというのと、「手段と目的」を意識して仕事をしていたからだと思います。目の前のことに一生懸命になると、ついつい目的を忘れてしまうものなので、「手段と目的」については意識的に考えて仕事することが重要だと思います。

そして10年経った時。退職する旨を会社に伝えましたが、案の定引き止められたり役員の方に呼び出されたり…ただそんな中、僕が独立するのを押してくれたのが、直属の部長と就活の時に僕の面接をしてくれた人事部の女性の課長でした。

「君は、面接の時から独立したいって言ってたもんな。だったら、思い切ってチャレンジしてみなよ!」

と背中を押してくださって、「本当に良い会社に入ったな」と思いました。

2.順風満帆から奈落の底へ。波瀾万丈な人生がスタートする。

2016.2.24 12時写真②

ー抱:独立は32歳の時。その時すでに結婚し、娘が生まれていました。僕は26歳の時に結婚して、31歳で妻が出産したので、子どもが生まれてすぐの起業で、さらに独立後すぐに、妻が二人目を妊娠しました。ただ、後から「あの時やっとけば良かった!」と後悔するのだけは嫌だったので、子どもがいても、独立する意思は固かったんです。

ー高野:すごいですね…!そしてそんな状況で独立OKされた奥さんがすごい…!

ー抱:実は独立には、妻の後押しもありました。独立すると決めた時「結婚する前からずっと独立するって言ってたから、まだせんのか、まだせんのか、いつするんかと思ってたわ」と言われまして…器の広い、度胸のある妻に感謝です。また子どもがいたからこそ、「絶対家族を幸せにするんだ」とはらが座りました。

「もし勝負してだめでも、どんな仕事をしてでも妻と子どもを養ってやる。あの仕事なら月に●●万円、この仕事なら月に●●円くらいは稼げる…。そしたら小さな幸せくらいは築いていけるだろう。」といったシミュレーションはしていました。

ー高野:抱社長は「行動力の人」であり、一方でシミュレーションも綿密にされるのですね。

ー抱:普段はイケイケドンドンに見られますが、結構考えてるんですよ(笑)行動することは大事ですが、PDCAも考えずやみくもに無謀なことをするのはよくありません。「経営は仮説の検証」だと僕は思っているので、仮説を立て、シミュレーションし、考え尽くす。あとの決断は勢いと感性で決める。このバランスが大変重要です。

ー高野:なるほど…!また、抱社長は独立後、とんとん拍子でうまく行かれているイメージがあるのですがが、実際はどういかがでしたか?

ー抱:…んな訳ないですやん、色々ありまくりでした(爆)!最初の試練は起業後すぐに訪れました。当社はシステム開発の事業として創業しましたが、システム開発というのは、最初に開発に投資する期間が長いんです。当社の場合は1年間、ひたすら開発をしていました。売るものが無いので売上は当然ゼロで、開発や社員の給料で出て行くお金ばかりで、自分の貯金を切り崩してやりくりしていました。

ただ「日本のものづくりを自分たちの手で変えたい」という一心だったので大変充実していました。そして1年が経つ頃、だいぶ製品も出来あがってきて、お客様のところに内示できるようになり、「この感じだと、キャッシュが回り出しそうだ」という目処が立ったので、満を持して平成7年の1月8日にプレスリリースを出しました。

すると10日後の1月17日、阪神淡路大震災が起きました。

シミュレーションしていたとは言え、大地震がくることは予知できませんし、まるで思ってもみませんでした。当然お客様はシステムどころの話ではありません。その前にまず、「生きていかないといけない。」「社員をお風呂に入らせないといけない。」「水を確保しないといけない。」という状態…。

「もはやこれまでか……」と思いましたね。

独立して1年間頑張ってきましたが、こればかりはもう自分たちの努力だけではどうしようもない。資金もすでに底をつきていたので、もうだめだと覚悟を決めました。社員にも、「2月末まで頑張って無理だったら会社をたたむ」と1月末に宣言しました。すると2月に入ったある日、お客様からこう言われました。

「決算の関係で、先に今月まとめて入金したいんだが、それでもいいか?」

「こんなことってあるのか…!」と思いましたね。僕は神様を信じるタイプではありませんが、神様は僕にまだ「経営の道で頑張れ!」と言っているんだとその時感じました。天命というか…。今思えば、最初にこういった試練があって良かったと思っています。

高く大きくジャンプするためには、一回ひざを折らないといけません。もし最初から順風満帆だったなら、きっと今のエクスはありません。自分が最後の最後まで『日本のものづくりを変えたい!という思いで動いていたから、きっと神様がチャンスを与えてくれたんでしょうね。

ー高野:いいお話…泣きそうです。。。

ー抱:ちょっと、こんなとこで泣かんといてくださいよ(笑)。それ以降8年間は「小集団高収益企業になろう!」という方向性で、社員数は20人ほどでした。「儲かればその年にみなに全部分配する。そして次の年はまた一から頑張ろうぜ!おもしろおかしくやろうや!」という社風でした。

実は当時は、仕事をお断することも結構ありました。ずっと関西でやっていくつもりだったので、関西以外での仕事のお話が来てもお断りしたり、受注が立て込んでいたら、新たな仕事の依頼はお断りしたり…。「エクスは仕事を断ってくる!でも頼んだら、期待をはるかに超えるものを作る!」お客様にそんな風に思って頂いていたので「仕事を断ることもブランド」と考えていました。

ー高野:まるで高級外車のポルシェみたいですね。「買いたい!」とお客様が注文しても、受注枠がいっぱいなので1年待ちです…のような。

ー抱:確かに、そのような感じかもしれないですね。ただ、お客様が満足されたら「関西以外の拠点にもシステムをいれて欲しい」ということに当然なるわけです。またお客様からも「おもしろおかしくもいいけど、そろそろちゃんと経営のことも考えたら?」と言われるようになりました。

当時顧客が400〜500社くらいになっていたので、ここが岐路だと思い、社員を集めてどちらの方向に進むか聞いてみました。

・今まで通り「関西で仕事をして、儲けたら皆で利益を分配する、おもしろおかしい少数精鋭経営」なのか。

・「顧客のニーズに答える中で、拡大路線に行く。ただ当然拠点も増えれば出費も増えるし利益も全部分配はできない。」道なのか。

僕は、きっとみな「今のままでいい」と言うだろうと思っていました。するとなんと結果は、満場一致で「大きくしよう!」という方向に!「ものづくりの日本の現場を、エクスが良くするんでしょ?じゃ、お客様から求められてることにこたえないと!」ってみなが言ってくれました。

きっとみな自信がついてきて、「もっとチャレンジしたい!」という思いが沸き上がってきたタイミングと重なったんだと思います。それ以来、広島、名古屋、東京、福岡、沖縄に支店を出していきました。

ただ、会社運営の方向性は変わっても、当社の志や「日本のものづくりをITで支える」という思いは変わりませんでした。青臭い、理想だと思われるかもしれませんが、この思いを捨てなかったから今のエクスがあると思っています。

ー高野:抱社長もすごいですし、社員さんもすごいですよね。窮地に立たされても諦めない気持ちや、エクスの志を貫いてチャレンジしよう!という気持ち。「企業は人」とはまさにこのことですね。

ー抱:そうですね。今の僕があるのは社員のおかげですし、エクスが成長し続けているのも社員の頑張りのおかげ。「企業は人なり」まさにそうです。

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