3.大改革と女性の活躍について
ー高野:なるほど…ではまず、何から変革していかれたのですか?
ー藤田:正社員比率を高めました。社会保険も完備し、制度も整えていきました。中には「会社が社会保険に入ったら、給料の手取りが減る」という理由で会社を辞める人もいましたが、会社を組織として強くする僕の意思は固かったので、改革を進めていきました。
ー高野:そうなのですね。少し話は変わりますが、当時から御社には、女性のスタッフさんは多かったのですか?
ー藤田:はい。以前より女性は多いです。当社は、製造から梱包まで全て社内で行っているので、女性は気配りや配慮を発揮してくれて、大変頼もしいです。また、デザインに関しても、僕は女性の持つセンスや感性が好きなので、蓋を開けてみると社内にも女性デザイナーさんが多いんですよ。
ー糟谷:また結婚するスタッフも増えてきたので、社内に育休制度も整えました。現在は、保育園が見つからなければ育休期間をのばしたり、育休復帰後は雇用体系をパートに変える等して、本人の希望と会社の意向をすりあわせ、柔軟に対応しています。
ー藤田:制度はあるけれど使わない社員が多いという会社も聞きますが、当社では「会社も制度を作ったので、ぜひ使ってください!」と大々的に言ってきました。せっかくスキルを身につけてステップアップした皆さんですから、また戻ってきて活躍してほしいと思っています。
ー高野:制度は必要ですが、風土の方が大切ですよね。「頑張る人を会社は応援する」というメッセージや社内の雰囲気あってこその制度だと思います。また、育児しながら働く方が増えれば、急な欠勤への対応やフォローも必要になりますが、それも制度よりお互い様の気持ちや感謝の気持ちで成り立つものです。
ー藤田:当社は月〜土の実働6日間で週休2日のシフト制ですが、「誰かが抜けたら交代する」と助け合う文化があります。また、それでも業務が回るように、少し余裕を持たせた人員配置にしています。見方によっては、それは経営効率が悪いと言われるかもしれませんが、必要なことですし、その分生産性をあげていけばいいと思っています。
ー高野:インタビューを通じて、藤田社長がとてもあたたかく、理解があり、優しい社長様であることが伝わってきます。社内でも変わらずこのような雰囲気でいらっしゃるのですか?
ー糟谷:はい、こんな感じです(笑)社長だから話しかけづらいということはなく、気さくで話しやすいですね。ただ現在は社員が100名以上になっているので、最近入社した社員にとっては社長が遠い存在になっている部分もあると思います。ですので、できるだけ社員が社長と接する機会も、これからは増やしていきたいと思っています。
ー高野:素敵です!プライベートでは藤田社長はお子さんが2人おられますが、家庭でもそんな風に穏やかにお子さんと接しておられるのですか?
ー藤田:…そ、そんなに穏やかですか(笑)?ありがとうございます。そうですね…僕は父親からは結構厳しく育てられました。僕はそれで良かったし感謝もしていますが、実際自分が親になった時に、僕は叱るよりも褒める方が性に合う思いました。ですから、子どもは褒めて育てるようにしています。また社員さんにもそんな風に接していきたいと思っています。
4.AmidAの社名の由来と今後の展望について
ー高野:一昨年から、株式会社AmidAに社名を変更され、事業の幅を大きく広げておられるのですね。
ー藤田:はい。創業当時からインターネットを使って幅広いビジネス展開をしていきたいと考えていましたし、売上も100億、1000億という規模を目指していきたいと思っていました。となると「ハンコ」というニッチな市場のみを狙っていては難しい。
そして一昨年。「僕たちは、創業以来インターネットで事業をしてきて、インターネット・マーケティングについては多くのノウハウを蓄積してくることができた。今後はハンコだけではなく、事業の可能性や幅を広げるステージに来たのではないか」と思い、思い切って会社分割し、ITをAmidAに、ECをハンコヤドットコムと役割を分けました。
ー高野:そうなのですね!社員さんにとっては「社名まで変わるの!?」という戸惑いはありませんでしたか?
ー糟谷:確かに、会社分割し社名も変えると聞いた時は少し驚きました。ただ、会社をECショップではなくIT会社にしたいという社長の思いは常々聞いていたので、それは「ハンコヤドットコム」という社名のままでは難しいとは思っていました。
ー高野:確かに「ハンコヤドットコム」さんという名前も有名ですし、そのイメージが強いですもんね。現在の会社名のAmidAの由来を教えて頂けますか?
ー藤田:僕はもともと宇宙が好きなのですが、AmidAのロゴのÅは「Å(オングストローム)」という宇宙波の長さをあらわす小さな単位です。もともとハンコヤドットコムは、世界に押印の文化を広げるという気持ちで、小さな歩み、小さなチャレンジを大切に積み重ねてここまで来ました。
「じゃあ世界の次は、宇宙だ!」ということです(笑)
Googleはグローバル企業ですが、Google Mapを作成するために自社衛星まで持っています。そんな企業に僕たちもなっていきたい。宇宙(ÅとÅ)の中心(mid)ということで、「宇宙の中心、トップに値する企業になる」という思いをこめてAmidA(アミダ)にしました。
ー高野:おぉ!「世界の次は宇宙」!ワクワクします!
ー藤田:現在は、ITとインバウンドをかけあわせて、京都に来る外国観光客相手のサービスをスタートしています。観光事業プラットフォーム上で、旅行計画を簡単に作成できるWEBサービスです。
なぜ「京都」かというと、世界で一番訪問したい都市がこんなに近くにあるのに、放っておくのはもったいないという思いがあったから。ますます京都への観光客は増えることが予想されますので、既に京都にもオフィスを構え、そこでは新規事業専門部隊が動いてくれています。
サイトの作りは日本語ではなく英語にはなりますが、今までネット上で商売をしてきた当社のノウハウを使うことで、海外の方を集客することも可能だと感じています。今後は様々なOtoOサービス(オンラインtoオフラインマーケティング)を展開していきたいですね!
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温かい雰囲気の中、みなが助け合える会社。それでいて、ぬるくなく、社員さんが責任感のもと誇りを持って働く会社。藤田社長と糟谷さんのやり取りやお話から、そんな会社の様子が垣間見えるインタビューでした。既存のビジネスモデルを土台に、新たな展開をスタートされたAmidAさんには、男女問わず活躍できる場所がいっぱい。お話を聞いていると「日本からGoogleのようなグローバル企業が生まれるのも、そう遠くはないかも」というワクワク感でいっぱいになりました。本日はありがとうございました!
株式会社AmidAについて
創業:1998年5月
事業内容:デジタルマーケティングサービス提供、ハンコヤドットコム運営
大阪本社:〒550-0004 大阪市西区靭本町一丁目 13番1号 ドットコムビル
代表者:藤田 優(ふじた まさる)
*AmidAは現在共に働く仲間を絶賛募集中!ホームページはこちら
→http://www.amida.co.jp/recruit/
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