3.親の愛とあかの他人の愛。メイジーはどちらを選ぶのか。
両親は結局離婚することになる。ところが、二人とも親権を手放さないため、メイジーは十日ごとに二つの家を往復しなければならなくなる。
大人の都合に振り回され、一見すごく可愛そうな子どもなはずなのに、物語には悲壮感がなく、キラキラしていて、何と言ってもメイジーが可愛くて、柔らかい気持ちにさせてくれるのが、この映画のすごいところです。父親の再婚相手のベビーシッターのマーゴとの癒されるひととき、母親の再婚相手のリンカーンと無邪気に遊ぶ時間、それらが、すごく幸せな瞬間として、あたたかく描いてあります。
それは、このメイジー役のオナタ・アブリールちゃんの演技力の賜物。いやはや、自然で、無駄がなく、表情としぐさで、全てが伝わる。すごいです。もうほんと一度見て欲しい。みんなきっと、メイジーの世界に引きこまれて、ぎゅーっと抱きしめてあげたくなるはず。
最終的に、血の繋がった両親を選ぶのか、血のつながりのまったくない赤の他人を選ぶのかという選択をする瞬間がメイジーにおとずれるのですが、私も子どもを持つ親として、自分を省みる部分がたくさんありました。
4.仕事をしながらでも、我が子には愛情をたっぷり注ぎたい。
とはいえ、メイジーの母親も分かる部分もあります。大事な仕事、大好きな仕事、抜けられない仕事、多くの人に求められている仕事、だからこそ、穴をあけられないから、子どもは二の次になってしまう。毎日そうじゃないけれど、仕事に夢中になっているときは、「あー保育園のお迎えに行かずに、このまま仕事を続けていられれば…」と思うことも正直あります。
でも、そういう日があったなら、次の日は思いっきり子どもと遊んであげたりしたい。うまくバランスはとれなくても、子どもへの愛情を二の次にしてはいけないと、強く思わされる映画でした。働く女性の皆さんもぜひ、ご覧ください。
(画像はCopyright©GAGA Corporation.より引用ー)
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