3 一律の教育の難しさ
ー市野さん:考え方が異なる人たちに一律の教育を与えても、得られるものは少ないですし、簡単なことではありませんが個人にフォーカスする教育が大切だと思います。
ー川崎:先程、会社から強制的に研修を受けさせることはしたくないとおっしゃっていましたね。
ー市野さん:時代の流れというのもあります。例えばリーダーシップも時代を経て変わってきています。高度成長期のときは強いリーダーに付き従っていけば上手くいっていましたが、今の混沌とした世の中においてそういう考えでは上手く回らないことが増えています。お客様のニーズも多様化しているので、現場の社員が自ら考え行動することが必要な時代になりました。
ー川崎:小中高大を通して、私はリーダーとは上に立つものではなく、みんなと同じ場所に立って一緒に引っ張っていくものだという風に聞いてきました。強いリーダーが正しかった時代もあるのですね。
ー市野さん:今はそんな風に教育を受けているのですね。リーダー論だけではなく、会社そのものも高度成長期やバブル期とはずいぶん変わってきました。
ー川崎:特に何が変わってきましたか?
ー市野さん:知恵や情報を自社の中だけでとどめておくことが減りました。当時は市場や競合も国内である会社が多く、自社のノウハウだけで戦えましたが、今では市場や競合は世界規模へと広がりました。その中で、自社だけの力では戦えないので、知見を外部にも求めるようになったのでしょうね。
今の時代の流れで、一律の教育が持つ意味は少しずつ薄れていると思うのです。
4 採用するときに大切にしているのは
ー川崎:バラバラの考え方を持つ学生たちが面接を受けに来ると思うのですが、採用において大切にしていることはありますか?
ー市野さん:難しい質問です。営利企業なので、会社に利益を生む人材がほしいわけですが、環境によって人がどう動くかは読み切れません。どうしてもミスマッチが起こってしまうことがあります。
マッチングが大切ですかね。
ただとんでもないずれでなければ、会社に入ってから一緒に修正していくことは可能だと思います。
ー川崎:学生にとっても難しい問題ですよね。では学生はどのように対策すれば良いでしょうか?
ー市野さん:自分がどうしたいのか、自分自身のビジョンを考えることが必要だと思います。 みんながやっていることをやるのが幸せだと感じる人なら、同じことをしたらいいし、人と違っていることが幸せな人なら、違うことをしたらいい。 私は人と違う方がいいですが、それは個人個人考えが異なる部分だと思います。
自分が自分の人生でどうありたいかを考えて、行動を取捨選択していき、
振り返って自分で正しいと思える選択をしていってほしいと思います。
ー川崎:振り返ったタイミングによって、正しいと思えたり思えなかったりしますよね。でも正しいと思える選択がしたいです。
ー市野さん:必ず正しい選択を毎回することは出来ないし、常に楽しい選択が出来るわけではありませんが後悔の少ない選択をしていきたいですよね。
ー川崎:そのためには自己理解が必要ですよね、自分が何を望んでいるか理解しなければいけませんし。でも自己分析って結構難しいです。
ー市野さん:自分を理解するには他人を理解することが必要だと思います。他者理解あっての自己理解です。自己分析では自分のことしか出てきません。
私が以前参加したものに、似た集団でワークをするというものがありました。例えば外向的なグループと内向的なグループにわけ、自分が当てはまると思う方でワークをします。
そのグループの居心地がいいなら、自分に合っているし、もう片方の方が心地いいなら、自己分析とは異なる結果となるわけです。
自分にはない発想を知ることも大切なので、ワークをして他人を理解することが自分の理解に繋がることもあると思います。おすすめです。
ー川崎:なるほど、自分一人で分析するのではなく、他人との交わりの中で、自分を見つけていくのですね。
本日はたくさんのお話ありがとうございました。
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