なぜ男性社長が女の子の世界を変える事業をしているのか?−アウローラ古瀬一臣社長へ突撃インタビュー


Chapter3.アウローラのこれまでとこれから

3-1:女性活躍にと女性の意識

ー女性活躍について、ここ数年で変化は感じる?
女性活躍を打ち出す会社は確実に増えましたが、実態の現場ではそこまで大きな変革はできていないように思います。日本特有の文化や、根深い部分から見直していかなければ、本当の意味で女性活躍を進めていくことはできない。この事業をやればやるほど痛感することです。ただ、ITの発達により、在宅ワークやクラウドワーク、フリーランスといった働き方が可能になってきたのは、ここ数年で感じる良い変化ですね。

ー女性自身が思い込みに縛られている部分も大きくない?
確かにそうですね。当社への入社を希望される女性からは「産休・育休はどの程度とれるのか?」といった質問を受けます。真剣に育児と仕事の両立を考えるからこそ、そういった質問が出てくるのはわかります。ただ、今ある制度の枠の中で考えるのではなく、「私はこうしたい」「もっとこんな風に働きたい」といった主張を、積極的にしてもらってもいいと思うんですね。 今の固定化されたワークスタイルが最善では決してありませんし、一人ひとり置かれた状況も思いも違うので、もっと色々な働き方あって、もっと自由でいいはず。少なくとも当社は、女性の皆さんからどんどん要求してもらうことで、それを解決し、より良い働き方を作っていける会社になっていきたいです。

ーもっと自由な発想を持って発信してほしいと?
そうですね。「こうしたい」という思いがあるのに言いにくいというより「今の状況の中でやるしかない」と思っている方が多いように思います。ですから、もっと視野を広げてみて「こんな新しい働き方もできるんじゃない?」「こんなやり方もアリじゃない?」と、自由に考えてみてほしい。そういった発想から新たな働き方が生まれていくものですよね。 ただそのためには、実例がいると思っています。色々な働き方をしている人がいると知って初めてイメージが湧いてくると思うので、当社のオウンドメディアでも、働く女性の事例をたくさん掲載することで、世の中の女性の背中を押せたらいいなと思っています。

3-2:女性活躍にと女性の意識

ー順風満帆に見える古瀬さん。会社を経営する中で、挫折や壁もあった?
ありますあります(笑)創業10年目の頃が、今振り返ると大きな転換期であり、大変でした。アウローラ創業直後にリーマン・ショックに見舞われたので「会社を存続させるには、まずは売上をあげねば!」と、社長自ら必死で営業し、売上至上主義のハードな社員マネジメントを続けていました。いわゆる成果主義の営業会社で、売上も右肩上がり、給料も成果にあわせて支給していたのですが、ある時から、古株の要の社員がどんどん退職しはじめました。まぁ一言でいうと、ブラック企業ですね。 会社は儲かっているし、給料も高いのに「もうついていけない」と社員から声があがり、社員がどんどん辞めていく…その状況に追い込まれて、ようやく思いました。「これではいけない、社長の僕が変わらなければならない」と。 その後約2年間かけて、「今後10年の会社運営の方向性」を模索し、創業当初から描いてた「女の子の世界を変える」という方向に大きく舵をきることを決めました。今はまさに第二創業真っ只中という感じですね。 今は長時間働くことを良しとするのではなく、人として幸せな人生をおくるために必要なことを大事にできる組織にしたいです。昔の僕を知る人からは「前と言ってることが180度違う!」と驚かれますが(笑)

ーすごい…でも、自分を変えるって難しくなかった?
そうですね。ただ、古株の社員がどんどんやめていく状況は、僕の責任以外何ものでもないと思い、大反省しましたので…。今会社が目指す方向性については、考えに考え抜いて決めたので、迷わず進んでいける気がしています。 とはい今は転換期なので、社内には「以前の組織の方が良かった」という人ももちろんいます。ですが、意見をぶつけあい、お互いに膝をつきあわせて話すことなくして、変革は進まない。摩擦を恐れていては、前には進めませんからね。

3-3:今後の展望、メッセージ

ー今後の展望は?
まずは、アウローラが「多様な働き方」という部分で、他社にお手本として示せる会社になります。そのために、新しい取り組みは積極的に取り入れ、今よりも柔軟で自由な働き方ができつつ、しっかり会社が成長する体制を強化していきたいですね。 また、今後新たに考えている事業は「保育園事業」です。仕事と育児の両立の課題を解決しようと思うと、必ず待機児童の壁にぶつかります。逆に子どもの預け先の問題がクリアできると、現在の働き方の課題の多くを解決できる。だったら、そこを行政に任せるのではなく、僕たちの手で保育園を運営していこうと。 実は年明けに第一号保育園を開園するのですが、まずは社員のお子さんを預かるところからスタートし、今後は複数の園を運営する中で、他の企業のお子さんも預かれる保育園にしていきたいですね。 今は雇用周りを中心にサービス展開していますが、今後は女性HAPPYを増やすために、女性のライフスタイル全般の支援ができる会社になっていきたいです。

ー働く女性へメッセージ
偉そうなことを言える立場ではありませんが「働くこと」も「生きること」も含めて、輝いた人生を送ってもらいたいです。そのためにも、僕たちの女性の課題解決、支援に全力で取り組んでいきますので、これからも一緒に前を向いて頑張っていきましょう!


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Woo!編集部。運営会社である株式会社ナチュラルリンクは、”働く女性をHAPPYに 女性のチカラで企業を元気に”という思いのもと、Woo!の運営や、企業の女性活躍推進サポート事業を行っている会社です。

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