3 健康のカギを握る腸内細菌
腸内細菌は腸の中に住む菌を総称した呼び名で、「腸内フローラ」とも呼ばれます。人の体には約100種類およそ100兆個の細菌が小腸や大腸に住んでいます。赤ちゃんはお腹の中にいるときは、まだ腸内細菌を持っていません。
腸内細菌が赤ちゃんに宿るのは出産で産道を通るときや生まれてからです。母乳またはお母さんと直接触れあうことで菌がうつります。だからお母さんの腸内細菌が少ないと、赤ちゃんも腸内細菌に触れる機会が少なくなってしまうのです。
皆さんも「腸内環境」という言葉を耳にされたことがあるでしょう。腸内細菌は私たちの健康に深い関わりをもつことが、少しずつわかり始めています。その影響は免疫や代謝だけでなく、脳の発達や行動にまで及ぶと報告されています。
妊娠中に腸内細菌を投与しておくと赤ちゃんのアレルギー予防につながるという報告もあり、腸内細菌は赤ちゃんの健康には欠かせないものなのです。
4 腸内細菌を増やすには
では腸内細菌を増やすにはどうしたらよいのでしょう。腸内細菌には善玉菌と悪玉菌、そしてそのどちらでもない中間菌の3種類があります。「健康的な腸」とは、悪玉菌よりも善玉菌のほうが多い状態です。善玉菌は悪玉菌を抑えて腸の運動を活発にし、感染の予防や免疫力を高め、また腸内でビタミンを作りだします。
善玉菌を増やす食品はヨーグルトや味噌などの発酵食品です。またオリゴ糖や食物繊維は善玉菌の増殖を助ける働きがあります。これらの栄養を多く含むバナナやゴボウ、大豆、ニンニク、玉ねぎなどを毎日意識して食事に取り入れましょう。
また悪玉菌はストレスや便秘が原因で増加するので、軽い運動を取り入れるなどしてメリハリのある生活を送りましょう。腸内環境を整えることは、妊娠中からできるお腹の赤ちゃんへの素敵なプレゼントです。バランスよい食生活と規則正しい生活習慣で、お腹の中から健康を目指しましょう。
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いかがでしたか?自分の体は、自分が食べたもので出来上がる。そして赤ちゃんの体もまた、ママが食べたもので作られる。改めて食事の大切さを実感した記事でした。自分のためにも、赤ちゃんのためにも、規則正しくバランスの良い食事を心がけたいですね。
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