だてにはげてない対談ー「日本の健康寿命を延ばす」ウォーキング講師竹澤摩佑子さんの挑戦


Chapter2.これまでの私

2-1:杉浦さんとの出逢い

ー杉浦さんとの出逢いは?
竹澤:私が大手量販店でイベントをすることになり、ご協力頂ける方はいないかと信頼できる人に相談しました。すると、「この人に会って下さい」ということで、杉浦さんをご紹介下さいました。

杉浦:新大阪でお会いしたのですが、その時はお互いに時間が無く顔合わせ程度でした。ただ会話をする中で「竹澤さんと高野さんをお繋ぎしたら面白そうだ」と思い、その場で「今日、時間ある?」とすぐに高野さんに電話しました。僕はアポイントがあり同席できなかったのですが、その日に竹澤さんと高野さんをお繋ぎした経緯です。

2-2:ウォーキングへの道

ーなぜウォーキングの道に進もうと?
竹澤:ウォーキングに出会ったのは19歳、学生の頃です。薬剤師になるために当時薬科大学に通っていましたが、薬科大学の授業は、月によって正午に終わることあれば夜遅くかかることもあるといった具合に不定期。そのため、普通のアルバイトをすることができませんでした。
そこで、もともと接客に興味があった私は、医学会で受付・誘導のアルバイトをするようになりました。そして次第に「相手の方を誘導する時、前を歩く歩き方が汚いと失礼だ」と思うようになり、歩き方に興味を持ちはじめ、ウォーキングの先生を紹介して頂きました。
当時の私は「姿勢を綺麗に見せなければ」と思うあまり反り腰になり、腰を痛めていました。それがなんと、ウォーキングに通い初めて腰痛が治ったのです。「これはすごい!」と実感したのがウォーキングにはまったきっかけ。また、歩き方を治すことでO脚が改善し、体重が7キロも落ちました。自分の中で目に見えて結果が出たのは大きかったですね。そこからインストラクターになるべく本格的に勉強をはじめたので、薬科大の勉強とウォーキングとどちらも勉強していたのが学生時代でした。

杉浦:ご自身の実体験がきっかけだったのですね。

ー大学卒業後はすぐウォーキングの道に?
竹澤:ウォーキングを本業にしようと思ったのは、大学卒業後に薬剤師として働いた経験からです。私が一番最初に配属された先が、生活習慣病患者さまが多い、検査病院の前の調剤薬局。そこで患者さまとお話していると「運動療法で先生が歩けというから歩いている。でも痩せないし数値も変わらない」とおっしゃるんですね。ウォーキングについて勉強していた私は「どれだけ歩いているかではなくどのように歩いているのか、量より質が大事なのに」とずっと思っていました。またその他にも、膝や腰の悪いおじいちゃん、おばあちゃんが多く来院されたのですが、明らかに負担のかかる良くない歩き方をされていました。
今でこそ、「かかりつけ薬局」という言葉が認知されてきましたが、当時は、「病院で処方箋をもらって薬局に薬をもらいにいく」という役割しか果たせていませんでした。また生活習慣病は、まず食事療法と運動療法をやってみて、それでも改善されない場合は薬の治療という順番。ですから、私が薬剤師でいる限りは、薬の治療が必要になった段階の患者さまにしか接することができない。でもウォーキング講師になれば、予防の段階で患者さまに関われるかもしれないと考え始めるようになりました。

2-3:病気の予防やO脚改善

ーウォーキングで病気の予防までできると?
杉浦:竹澤さんのウォーキングレッスンを受けて以来、歩き方を意識するようになりましたが、いつも行っているマッサージ屋の方から「杉浦さん、この1か月で嘘みたいにふくらはぎが柔らかくなりましたが、何かありましたか?」と驚かれました。足のむくみが解消されたので、足のサイズも小さくなりました。歩き方を意識するのは本当に大切なのですね。

竹澤:はい。ゴルフやテニス等のスポーツと同じように、歩き方にも正しいフォームがあります。間違ったフォームで歩いていても結果が出にくかったり、逆に身体を傷めてしまうこともあります。何も考えずにダラダラ歩く2時間よりも、筋肉を意識して歩いた半分の1時間の方が断然効率がいいとも言えます。正しいウォーキングをすることは、全身の筋肉を正しく使い、冷えを改善し基礎体温を挙げることで免疫力も上がり、様々な病気の一次予防になるんです。

また「立つ、歩く」というのは、日常の基本動作です。この動作をうまく行えるようになれば健康でいられるのですが、お箸の持ち方やお洋服の着方とは違い、両親が子どもに歩き方を教えることはしませんよね。子どもの骨はだいたい7〜9歳で固まってしまうので、その時期までに親が正しい見本を見せたり、正しい靴の履き方や歩き方、立ち方を教えることが大変大事なのですが、残念ながら知らずに間違った歩き方や立ち方のまま成長してしまうことが多いです。

杉浦:竹澤さんの講座では、「まずは靴を脱ぐ」というところから始まります。紐をほどかずに脱いでいないかどうかからチェックされるんですね。まずは僕たち大人が面倒くさがらずに、正しく靴を履いて、子どもに見本を見せることが大事ですよね。

ー親から遺伝するO脚等も治せるの?
竹澤実は、O脚は遺伝ではありません。子どもは、お父さんやお母さんを見て歩き方を覚えるので、子どもも同じような立ち方、歩き方をしてしまう結果になります。歩き方が似ているということは、使っている筋肉が同じなので、O脚のご両親のお子さんはO脚になりやすくなり、足首がむくみやすいご両親のお子さんは同じように足首がむくみやすくなります。「遺伝ではなく、歩き方や食生活といった習慣が同じだからO脚になる」というのが正しい見解なのです。後天的にできたO脚は、使う筋肉で引き起こっていることが多いので改善させることは十分可能。私も弊社スタッフももともとO脚ですが、改善しました。

杉浦:面白いですよね。納得の理論です。

2-4:今日からできるウォーキング

ージムに行かなくてもウォーキングで健康になれる?
竹澤:もちろん、運動の時間を取ることができればベストですが、外を走るにしても夏は暑く冬は寒いですし、お仕事が忙しくてジムに行く時間が無い方も多いと思います。だからこそ、日常の基本動作である「歩く」部分に着目して頂きたい。忙しい日々の中で、運動の時間を無理に取らなくても、歩く行為でしっかり筋肉を使うことで、ただの移動がトレーニングとなり、運動不足は十分解消できます。
筋肉の使い方でボディメイクは出来ますし、肥満も解消されます。普段の立ち方や歩き方を変えれば便秘も解消され、むくみや冷えの防止にもなりますし、新陳代謝が高まり美肌効果が期待できます。また姿勢や歩き姿が綺麗な人は、それだけで清潔感・信頼感・安心感を相手に与えることができ、印象も良くなるでしょう。ウォーキングには一石五鳥以上の効果がつまっているんですよ。

ー今日からできるウォーキング実践法はある?
竹澤:働く女性であれば、ヒールで階段に登る時には、階段にかかと(ヒール部分)まで足を全部乗せて、一歩ずつ膝を伸ばして登るようにしてみてください。これによりお尻の筋肉が使われるので、効果的なトレーニングになります。また、普段歩く際も一歩ずつ歩く度にお尻の筋肉をきゅっと意識してみて下さい。このやり方で1日5000歩を歩いたとして、×1年(365日)=1,825,000回、×10年=1,825万回お尻を締めたと考えると、その差は歴然です。少しの心がけで、歳を重ねても自分の体のラインを保つことは十分可能です。

→日本の健康寿命を伸ばしたい!…


1

2

3

関連記事

  1. だてにはげてない対談−インバウンド業界で活躍する井野良子さんのチャレンジ。

  2. 週末起業家から独立へ−人生をひたむきに生きる青山雅子さんの新たな挑戦

  3. 自分探し、転職、独立−FAITH小川由佳さんにみる「天職に出逢う生き方」

  4. 「心の育成を通じて日本を変える」−心財育成安達美由紀社長の壮大なビジョンへ邁進する大人な生き方

  5. 「淡路島移住、海外視察」−Niesul神野沙樹社長のみんなが柔軟に働ける世の中を創り出す自由な生き方。

  6. 専務として、女将として、母として、妻として−Woo!副編集長前本玲の”パラレルキャリア”な生き方。

  1. 【メンター養成講座】 メンタリングベースのリーダーシップ・メンタ…

    2022.10.06

  2. メンターmikke利用者様インタビューvol.9~「変わらなきゃ」と申し…

    2022.03.26

  3. 40代になることが楽しみに。グレーでもいい、自然体でいい、そう…

    2022.01.17

  4. 【メンター養成講座】 メンタリングベースのリーダーシップ・メン…

    2021.10.04

  5. 「上司でもなく、会社でもなく、自分はどうしたい?」社外メンター…

    2021.09.21