自分のやりたいことに正直にーエスキャリア八木澤さんの「みんな違ってみんな良い」を体現した生き方


Chapter2.これまでの私

2-1:新卒で証券会社へ入社

ーこれまでは、どのようなキャリアを積んでこられた?
エスキャリアが3社目なのですが、新卒1社目は、メガバンクの子会社である証券会社に入社しました。証券会社のリテール営業は女子に人気の仕事では無かったので、その年の新入社員の総合職女性は、50人中3人のみ。 会社側は「貴重な3名の女性には絶対に辞めてほしくない」と思っていたようで、最終的に女性は全員本社配属になりました。入社後半年間は研修をうけ、その後は営業配属となり、東神田といった下町で飛び込み営業をするところからスタート。私は、飛び込み営業にもあまり抵抗が無かったので、比較的楽しんでやっていました。

ーもとから営業職を希望していたの?
いえ、当初は「商品を作る部署にいきたい」と思っていたので、入社後半年間の研修後の人事部との面談でも、そう伝えました。ただ、どの会社に入っても同じだと思いますが、商品を作るには、それ相応の知識や経験が必要になるわけです。 「現場のバックグラウンドが無い人が、売れる商品をつくることなんてできない。売れる商品が何かを理解するためにも、まずは営業にいきなさい」と人事部の方に説明され、素直にその辞令にしたがって営業配属になりました。

ーめっちゃ素直ですね…!
実はその人事の方は、私の入社前の2次面接担当だったんですね。その方は、それまで就職活動で出会ってきた面接官とは違って、私自身を理解するために掘り下げた質問をたくさんして下さって…とても感激して「この人のもとで働きたい!」とその時強く思いました。 当時は就職氷河期の終わり頃で、内定は2社頂いたのですが「やっぱり、この人と働きたい!と思える会社で働こう」と思い、入社を決めました。 そんな憧れの人事の方から「営業にいったほうがいい」と言われたので、「はい!営業やります!」と二つ返事で承諾(笑)その後、営業での頑張りが認められ、当初希望していた商品を作る部署に配属にして頂くことができました。

ー念願の商品開発の部署へ…実際はどうだった?
そこはロンドンの現地法人とのやり取りが必要な部署だったので、毎朝7時に出社し、22時まで働く日々が続きました。ちょうどその頃、プライベートで今の夫と結婚したので、自分なりにいかにはやく帰れるか試行錯誤してやってはいたのですが、ロンドンとの時差の関係上、自分の工夫にも限界があると感じていました。 そんな時、妊娠したんです。 上司が気をきかせて配置換えをしてくれて、どうにか20時には帰宅できるようになりましたが、その後残念ながら流産してしまいました。頭では「仕事が原因じゃないから、自分を責めないように」と考えるようにはしていましたが、はじめての妊娠で流産…大変ショックでしたね。 好きな人達と好きな仕事ができて、夫とも社内結婚なのでお互いの仕事を理解しあうことができ、とても恵まれた環境で働けていたのですが、夫との時間をなかなか持つことができなかったり、流産を経験したりで….一旦今の状況をリセットしたほうが良いかもしれないとも感じていました。 ちょうどそのとき、業績低下により会社が早期退職者を募り始めました。私は会社や仕事が好きだったので、退職するか最後まで悩みに悩んだのですが…早期退職公募の最終日にようやく決断し、退職することを決めました。 この制度がなければ、退職する踏ん切りがついていなかったかもしれません。それくらい、会社のことが大好きでした。

2-2:今までの経験を活かし、転職を

ーその後は、またすぐに転職活動したの?
いえ、すぐに転職活動はせず、一旦は主婦を経験することにしました。毎朝夫を送り出し、その後はランチに出かけたり、自由な時間を満喫して…最初の1ヶ月間は結構楽しかったのですが、2ヶ月ほどたったときに思ったんですね。 「確かに楽しいけど、自分の貯金を食いつぶしているだけだ」って(笑) 毎日自由で楽しくても、自分が成長している実感や張り合いが無いので「じゃあ、今までの仕事の経験を活かして、それなりにお給料がもらえて、残業が少ない会社に転職しよう」と思い、転職活動を始めました。

ーではその後は、条件面重視で転職活動をした?
そうですね。今までの金融の知識や営業の経験が活かせて、残業が少なく、かつアシスタント職で求人を探し始めました。営業職だと、どうしても残業や自分ではどうしようも出来ない時間外出勤が多くなりそうだと思ったからです。 ただアシスタント職となると「事務経験◯年」「◯◯経験必須」という求人が多く、私は全くその条件にひっかからなかったんですね。 そんなある日、私が債券営業をしていた時から知っていた「企業の株や債券の発行市場に特化したメディア」のアシスタント募集をたまたま見つけました。年収も下がらないし、今までの経験も活かせるし、残業もあまりないということで、その会社に入社することにしました。

ー思い通りの仕事内容や条件が見つかったと!
そうですね。条件面ではそうなのですが…今思うと新卒1社目で感じたような「この人と働きたい」というビビッとくる感覚はあまりありませんでした。また私自身も「もし妊娠して、辞めないといけない雰囲気になったら退職しよう」という気持ちがあったので、ある意味割りきっていて。 すると、3ヶ月の試用期間が終わった直後になんと妊娠が分かりました。「えッ…今!?」というタイミングで(笑) ただ、それまでの働きぶりや前職の経験を上司が認めてくれて、「産休に入る直前ギリギリまできっちり働ければ、社内制度的にもなんとか育休も取得できる」と言われ、結局働き続けることになりました。

ー入社3ヶ月で妊娠、喜ばしいことだけど、部署の雰囲気はどうだった?
当時の部署は、編集長と男性のスタッフ、女性のアシスタントメンバーあわせて5、6人のチームでした。その中でも結婚している女性は編集長だけでした。そんな中、正社員で入社した私が、試用期間が終わった途端妊娠したという状況で… 周りからは「元気な赤ちゃんを産んで戻ってきてね」と言って頂きましたが、内心は良くは思っていないだろうなと薄々感じていました。 当時は夫も残業が多かったので、復帰後の保育園の送り迎えは私がやらなければならない状況でした。9時~17時出勤でも、17時15分の電車に乗らなければお迎えに間に合わない。そこで上司からは「もし、17時に帰る前に新着記事が出た場合は、自分でメンバーにこの記事をお願いしますと仕事をお願いするように」と言われました。 ただ、同僚になる女性の先輩方からは「入社してすぐに妊娠して、育休に入って休んで、復帰したら残業できませんって…なんで、そんなあなたの仕事を私たちがカバーしないといけないの?」と思われてしまったようで……日々、働きづらさを感じていましたね。 そして、復帰後1年半のタイミングで、私が証券会社に勤めいてた経験があるということで編集長から「アシスタントの仕事だけではなく、記事も書いてみないか?」と提案して頂きました。 ところが記事を書くのであれば、アシスタントから昇格する必要があったため、周りからは「育休とって、定時に帰って、昇格して…どれだけ厚かましいの!?」とさらに反感を買ってしまうことになりました。

ーなかなか厳しい状況で両立されていたんですね…
「この状況はさすがに良くない」と思い、ある時編集長に「時短勤務にして、その分お給料も減らしてもらっても構わない」と伝えたのですが「パフォーマンスをあげてくれたら、ちゃんとお給料は出すから時短勤務になる必要はない」と言って頂き…でもそれでは現場の人は納得しませんよね。正直、当時のチームの人間関係はとても悪かったです。 そんな状況の中、2人目を妊娠しました。 さらには、育休を取るタイミングが超繁忙期と重なってしまって…(爆)編集長は良かれと思って「みんなも親の介護で休むことも今後出てくるだろうから、お互い様だ」とメンバーに伝えて下さったのですが、それでは何の解決にもならなくて…メンバーと普通にコミュニケーションをとることすらままらなくなっていきました。 そこからは「私だって必死に仕事をしているのに、なぜ時間に制限があるだけでこんな働きづらい思いをしなければならないんだろう」と思い悩むようになりました。

2-3:エスキャリアとの出逢い

ーその状況をどう打開していったの?
悩みつつ、2人目の育休に入ったある日、フリーランスでエスキャリアの仕事をしていた友人が「エスキャリアっていう面白い会社があって、今度イベントをやるから、興味があるなら行ってみたら?」と誘ってくれたんです。 そのイベントは、エスキャリアとNPO法人との、育休中ママ向けの共催イベントだったのですが、そこで初めて、現在のエスキャリアの取締役社長、岡本真梨子に出会いました。話すうちに「エスキャリアの有料キャリアカウンセリングサービス」の存在を知り、「今のもやもやや、私のキャリアをプロに相談したら、どんな風にアドバイスををしてくれるだろう」と思うようになり、せっかくであれば岡本に話を聞いてもらいたいと、その後岡本に個別のカウンセリングをしてもらいました。

ー有料キャリアカウンセリングを受けてどうだった?
話してみて、ものすごくスッキリしました。すぐに転職…ではなく、もう少し今の職場で頑張ってみようと前向きに思えるようになり、その後育休取得7ヶ月で職場復帰しました。 次男と一緒に電車に乗って出社し、会社の近くの認可外保育園に次男を預け、仕事を終えてお迎えに行き、また電車で帰るという生活がスタート。少しでも退社が遅くなった時は、長男のお迎えにも間に合わなくなるので、タクシーで保育園まで向かうことも多々ありました。 気づけば復帰後、お給料の半分以上は保育園代やタクシー代に消えていましたね。

ー何のために仕事しているのか、わからなくなりますね…
はい。そして復帰して半年経った頃から「私は、何をしているんだろう…こんなことでいいのだろうか…」と葛藤するようになりました。夫からは当時「復帰して残業も増えるようであれば、その仕事はやめてほしい」と言われ、夫婦でその点について話し合って復帰したのですが、蓋を開けてみると、残業や時間外労働がかなり発生するようになっていて… その頃は夫婦げんかも絶えませんでした。 そこで「この状況はさすがにやばい」と二度目のキャリアカウンセリングを岡本にお願いすることに。彼女はその時エスキャリアの社長になっていたので、通常は個別のキャリアカウンセリングは受けていなかったのですが「どうしても」とお願いし、時間を取ってもらいました。

2-4:転職活動ー人に惹かれてエスキャリアへ

ーそのキャリアカウンセリングではどんな話をしたの?
「あなたの叶えたいことを10個、挙げてください。そしてその10個に順位をつけてください」と言われて、書き出してみたら、自分が叶えたいことと、今得られていることが全く真逆の状況であることが分かりました。 自分が大切にしたい「家族との時間」「子どもと遊ぶ時間」に一切時間を取ることが出来ていないと。「人が両手に掴めるものは限られているのだから、もし、家族との時間をとりたいのなら、職場で異動願いを出すか、転職するか、決断しないといけない」という話をしたのを覚えています。 ただ転職活動と言っても「子どもが2人いて、定時に帰れる仕事」となると、求人数は激減。さらに年収も今より大きく下がってしまうことが分かりました。「それでも、働きがいを大切にしたいから、転職活動をしよう」と決めました。

ー最初からエスキャリアに入ろうと転職活動したの?
いえ、全くそんな気はありませんでした(笑)私は今までの自分の経験から「時短というだけで評価されないもどかしさ」「総合職で子どもを持ち働くことの働きづらさ」といったことを、少しでも変えていけたり、何らかの影響を与えられることに関わりたいという思いがありました。 なので、女性活躍が進んでいる会社や、働き方支援をしている会社を数社紹介してもらい選考に進んでいたのですが、ある時「エスキャリアも人材募集してるから、興味あるなら受けてみてもいいんじゃない?」と先方に言われたんです。

ーおぉ…その言葉がきっかけでエスキャリアへの転職に興味を?
はい。あとは、やはり岡本との出会いが大きかったですね。転職活動中、いくつか無料の転職・キャリア相談を受けたのですが、ものすごく違和感を感じました。 「まずは八木澤さんのお話を聞かせて下さい。」と言われ、ひと通り話したら「今は時短の求人は無いので、見つかり次第ご希望にあう会社をどんどん紹介しますので、随時判断して下さい」と言われて終了。「え…!?これってキャリア相談なの?」と驚くことが多かったんです。 相手は「私に寄り添って親身に話を聞いてくれる」わけではなく「クライアント企業に人材を紹介するためにやっている」と思わざるを得ず…「これだったら、有料でもいいから、もやもやした思いを聞いてもらって、プロにアドバイスがもらえるキャリア相談の方がよっぽどいい!」と思った時に、岡本のことを思い出しました。

ーなるほど…
「岡本さんって面白い人だな、こういう人と働けたら楽しそうだな」と思い、エスキャリアの選考に進んだのですが、その時に面接をしたのは、創業者で代表の土屋でした。岡本とは全く違うキャラクターですが、とても魅力的な人だと感じましたね。 やりたいことを素直に言えて、人をモチベートするのがうまい。「エスキャリアの社名に込めた思い、なぜ会社を立ち上げたのか、今後どうしていきたいか」を、直接彼女の口から聞くことができ、とても面白そうな会社だと思いました。 また土屋から「そもそもエスキャリアは、人が自分らしく生きる応援をする会社だから、うちで働く人がイキイキしてないと意味が無いんです。また本人がイキイキ働いていなければ、絶対に良い仕事は出来ません。だから入社後は、しつこいくらいに『あなたはどうなりたいの?どうしたいの?』と抱負を聞きまくる会社です。」と言われて(笑) 「本人が納得してイキイキ働いていなければ、仕事のパフォーマンスはあがらないよな」と、今までの自分の実体験と重ねあわせた時にすごく共感できて。 「こういう考え方が、もっと日本の企業に浸透していけば、どんなに素敵だろう。この人と是非一緒に働きたい」と思いました。 よくよく考えたら、私が新卒で入社した会社も、働く人の魅力に惹かれたことが大きくて、その結果入社後もとても楽しく働くことができました。一周回って「私はやっぱり尊敬できて、この人と働きたいと思える人と働きたい」とハラオチしたんですね。

→八木澤さんが描く未来とは…

 


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